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シュガーを語るうえで避けては通れないのがハスカー・ドゥの存在である。ハスカー・ドゥは、ポスト・ハードコアを掲げて79年シーンに登場し、メロディアスなハードコア/パンク・ナンバーを中心にUSインディーズ・シーンを9年間に渡って席巻。今日のパンク/オルタナ・シーンに多大な影響を与えた、言わばカリスマ・バンドである。その中心人物であったボブ・モウルドがハスカー・ドゥ解散後、ソロ活動を経て始動させたのが、このシュガーだ。
アルバム『コッパー・ブルー』で第一線に復帰したモウルドが呈示した音楽性は、一聴して耳に馴染むメロディ・ラインとラウドなギター・サウンドが絶妙にマッチしたポップ・チューンであり、それは後期ハスカー・ドゥで不完全燃焼に終わったメロディアス志向を推し進めたものだ。それに加え、ハスカー・ドゥの絶頂期を上回るアグレッシヴさと彩り豊かな楽曲を併せもったシュガーは、現時点でモウルドにとって最も適した音楽表現の場と言えるだろう。