Speechの記事・ニュース・画像一覧

アレステッド・ディヴェロプメントを脱退したスピーチのソロ・アルバムは、『セサミ・ストリート』のビッグ・バードとアーニーがPVに出演してもなんら違和感のない、まったく楽しい仕上がりだ。目を閉じてその音を聴けば、燦燦と輝く太陽や裸足の裏をくすぐる芝生の感触を感じたり、さらには裸で池に飛び込んだり、蝶々を追いかけまわしたいような気持ちになるだろう。従来までは中心的存在だったドラムやベースのサウンドは、この作品においてはその主役の座をジャグバンドにつきもののウォッシュボードやギター、そしてハーモニカなどに取って代わられている。さらにスピーチのとことん前向きなヴォーカルも、いわゆる都会的ヒップホップのそれとはまるで違った興趣を持っている。そうゆう路線は、彼がアレステッド・ディヴェロプメントを再結成した今もなお、変わるものではない（ちなみに、現在同グループはほぼスピーチのソロ・プロジェクトである）。