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グラム・ロック・シーン出身なのに、ルックスに華やかさがない。そのわかりやすい音楽性は、評論家からの評価も低い。しかし、サッカー・スタジアムを揺るがすような大合唱を生み出す覚えやすく歌いやすいサビ・メロは、何ものにも代えがたい魅力があるのだ。
グラム・ロック最盛期の70年に、アルバム『プレイ・イット・ラウド』でデビューしたスレイド。彼らは、グリッター感覚溢れるど派手なコスチュームに身を包み快進撃を開始する。71年の「だから君が好き」を皮切りに、「クレイジー・ママ」「グッバイ・ジェーン」「カモン・フィール・ザ・ノイズ」と立て続けにヒットを連発。ハードロックの疾走感とグラム・ロックのフラッシーさを融合したサウンドに、ロンドンらしい甘酸っぱいポップ・センスを加味したナンバーは、たちまちUKミュージック・シーンを席捲したのであった。
しかし、その後、グラム・ロック・ブームが停滞すると共に、彼らの人気も下降線をたどることになる。ところが、80年代に入り、へヴィメタル・バンド、クワイエット・ライオットが「カモン・フィール・ザ・ノイズ」をカヴァーし、全米チャートNo.1を獲得。それに続いて多くのバンドがカヴァー・ソングを発表し、再びスレイド人気に火が点いたのである。そして、久々にリリースされたシングル「ラン・ラナウェイ」(84年)は、英国のみならず米国でも大ヒットを記録。全盛期を上回る人気を獲得したのであった。
余談だが、ブリット・ポップの雄、オアシスもシングルのカップリング曲として「カモン・フィール・ザ・ノイズ」のカヴァーを披露している。

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