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1868年11月24日、米テキサス州・テキサーカナ生まれ。
1863年の奴隷解放宣言がされるまで奴隷制度の犠牲となっていたジョプリンの父親は、自他共に認める音楽好きで、その野心を息子や娘たちに伝達。スコット・ジョプリンも独学でピアノに邁進し、セントルイスに移りこんだ10代の頃には熟達したピアニストに成長していた。いかなるスタイルでも弾きこなすプレイヤーだが、特にラグタイムに関しては突出した魅力を放つ。1884年にはセデーリアに移り、作曲活動やラグタイムの先達たちの楽曲を紙面化することに専念。この時期自らが作曲した「メイプル・リーフ・ラグ」が大ヒットを記録している。
また彼は名声が高まるにつれ、準クラシックなスタイルに着目。残念ながらラグタイム・バラードやラグタイム・オペラの試みは商業的に成功を収めなかったが、アメリカのラグタイム人気そのものには大きく貢献したと断言していいだろう。
晩年は、離婚/子供の死/自身の性病による衰弱によりクラシック・コンポーザーとしても痛ましい日々を過ごし、そんな苦境のなか完成させたラグタイム・オペラ『Treemonisha』もステージ化に興味を示す者は皆無であった。1915年に自費で通し稽古を披露したものの、完全に失敗——翌年、病気はついに末期状態に達し、4月に惜しくも逝去した。
しかし70年代初めにラグタイム・ブームが突如再燃。映画『スティング』のサントラに起用され、若い世代にもその名を広めたのであった。遅ればせながら"サード・ストリーム音楽の先駆者”として世に認められたジョプリンだが、多くの大作が紛失されてしまっているのもまた事実だ。

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