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ロイヤル・トラックスの音は誰にも真似することができない。80年代後半にプッシー・ガロアから脱退したニール・ハガティが、ジェニファー・ヘレマとバンドを組んだ瞬間、彼らはクールな服を身にまとい、ドラッグを絶ち、聴くに耐えないノイズから脱皮した。ソリッドなロック・サウンドに変貌し、流行の音に対する探究心も旺盛。——いち時期はローリング・ストーンズ風の薄汚れたロックを受け継いだまま麻薬で亡くなったと思われていたが、突然レイナード・スキナード風に化け、ブラック・クロウズばりのアルバム『サンキュー』を発表した。それ以降は、ジミー・バフェットのようなレゲエからスティーリー・ダン風のジャズ・ロック、シンセサイザー・プログレまで、あらゆる音楽スタイルを収集し、効果的に使用していく。ハガティはこの時期、最も興味深いギタリストとして評価され、ヘレマはスキャット・ラップをもこなす不屈のヴォーカリストへと成長した。密度の濃い、知的な音楽を提供するロイヤル・トラックスは、ロックな精神を失うどころか、ロックの新しい定義を確立し始めていったのだ。
——が、01年2月、ソロ・プロジェクトを始動させたハガティによりロイヤル・トラックスの解散が発表された。

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