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ゴシック美学で貫かれていたバウハウス解散後(98年に突然再結成されたが)、ソロ活動に移行したピーター・マーフィー。ソロ作品における全体的なイメージも耽美かつダーク、そしてアンダーグラウンドである。しかしヴォーカリゼイション自体は、ひとりになってからの方が俄然振幅が激しく豊潤だ。
スリリングなギターの不協和音が光るナンバーや、英国独特のエレポップ(デペッシュ・モードに代表されるような)の上を滑るマーフィーの歌声は、時に地底から響いてくる威嚇のようで、時に無邪気な少年のように跳ねまくる。——その万華鏡のような変化が、彼のソロ作品においての一番の醍醐味といえるのではなかろうか。
ナルシシズム炸裂の、いわゆる英国的ポップ・スター——デヴィッド・ボウイ→ブライアン・フェリー→バーナード・バトラー(サイケデリック・ファーズ)→ブレッド・アンダーソン(スウェード)……といった声質自体がベースのような威力をもった"子宮直撃系のヴォーカリスト"を嗜好するリスナーにとって、マーフィーは今でもたまらない存在であろう。

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