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現在にいたるまで、ジョージ・クリントンの思想はその鮮度をまったく失っていない。それはアース,ウィンド&ファイアがヴァーチャルな理想郷を求めたがゆえにその求心力を失速させ、またその音楽性がアヤフヤになってしまったことに対して、彼はあくまでもリアリストに徹したからではないか。
80年代に入り、パーラメント/ファンカデリックのメンバーたちが散り散りになったあと、クリントンはソロ・アルバムを発表。だが、90年代に入るとメンバーたちがクリントンのもとに次々と馳せ参じ、P・ファンク・オールスターズとして結集した。その白熱したライヴは人々の目と耳を支配する充分なものである。また、ちょうどそれがデ・ラ・ソウルやドクター・ドレーたちがサンプリング・ソースとして彼ら(パーラメント/ファンカデリック/ジョージ・クリントン)の楽曲群を使用→人気爆発した時期と重なったため、より再評価の機運が高まったのである。
そんな彼らのライヴ・ステージでは、メンバー間の楽器交換が頻繁に行なわれ、激しいインプロヴィゼーションが火花を散らし、ミニマルなグルーヴが会場の上にらせん状に渦巻く——まるでファンク/ジャズ/テクノ(エレクトロニカ)というような音楽的要素がくんずほぐれつ混ざり合い、グツグツと煮立っているかのようだ。また数十人のメンバーたちがステージに並んだ姿も圧巻!
——クリントン爺(孫あり)の創作意欲は未だ枯れることを知らない。

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