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ジミー・ゲシュタポ率いる、ニューヨーク最古のパンク/ハードコア・バンドの一つ。13歳でニューヨークのザ・モブのローディーをやっていたジミーが、82年に結成する。後にクロ・マグスでベースを弾くハーレー・フラナガンがドラムを叩いていた、83年のライヴ盤『Bong Blast』がある。ここでは、いわゆる速いハードコア・パンクだけでなく、「Wild Thing」「Stepping Stone」といったカヴァー、さらにレゲエ/ダブもやっていた。つまり、この時点で早くもマーフィーズ・ローの個性は確立していたといえるのだ。
1stアルバム『Murphy's Law』のリリースは86年のこと。むろんパンク/ハードコアが基本だが、ロックンロール・フィーリングもたっぷりであり、当時のニューヨーク・ハードコアとしては異彩を放つ"ファン・アティテュード"満載である。以前からハード・ロックも飲み込んでいたし、もともと音楽的なキャパシティは大きいバンドだが、その後さらに広げていく。89年の『Back With A Bong!』ではカントリー、スカも、91年の『The Best Of Times』ではファンクもといった具合に、様々な要素をグッド・センスでミックスしたパンク/ハードコアをやっていく。それぞれフィッシュボーンのメンバーが、前者ではホーンで参加し、後者ではプロデュースなどでもサポートした。
メンバー・チェンジは常に激しく、ツアー中にベーシストが刺殺される事件も経験したが、ジミーはずっとマーフィーズ・ローを率いてきた。95年には初来日公演を実現させ、そのあと4枚目のアルバムの『Dedicated』を出している。01年にはヴィジョン・オブ・ディスオーダーともツアーをやったのだが、あらゆる意味でとにかく柔軟な姿勢と器のでかさが光り、多方面から支持が厚い。 (行川和彦)

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