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なぜだかよく分からないが、昔からヒップホップは自身の“ワルっぷり”を言葉に託してこそ、多大なプロップスを獲得できる音楽である。一方、ヒップホップが日本一盛んな都市=トーキョーは、現在、実はあまり“ワル”を標榜するラッパーが多くない。かつてシーンを引っ張ってきた“ワル”ラッパーたちは、すでに30歳という人生の節目を越え、いい加減“ワル”を標榜できなくなってしまっている。が、彼ら先達たちがトーキョーという地に植えた種は、確実に芽吹いている。そのひとつが彼ら、妄走族だ。
今、トーキョーで“ワル”を標榜しているラッパーはどれくらいいるだろうか? トーキョーといっても地方出身者が寄り集まってできているクルーもあるわけだが、若手でもっとも“ハーコー”なクルーは妄走族に違いない。地元の三軒茶屋を根城に渋谷、下北辺りで活動する彼らは、MCの565、DEN、般若、ZORRO、剣 桃太郎、KENTA5RAS、神、MASARUとトラック・メイキング・デュオ=GAS CRACKERZとしても活動するDENとZORROという10人のタレント立った猛者ラッパー/トラック・メイカーたちが寄り集まってできた集合体である。05年現在、般若や565を始め、ソロ(や別働隊)での活動も目立ってきているが、そのクルーの結束の高さはかなりのものだと聞く。このクルー(というか“族”か)名義でも04年の『進攻作戦』まで多くのアルバムをストリートに放っている。それらどれもが凄まじい爆発力を備えた作品群だ。

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