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テクノの楽園ドイツでアシッド・ハウスをもっともシリアスに受け止めた男、マイク・インクことヴォルフガング・ヴォイト。91年に盟友ヨルグ・バーガーとの共作でデビューを果たし、地球上のテクノ・シーンを混乱に陥れ続けてきたアシッド/ミニマル帝王だ。ちなみに、弟のラインハルトもForever Sweet名義などで活躍中のトラック野郎である。
初期は、セロトニン大放出系ハード・アシッドやガバを展開。94年、故アルマンド作「Land of Confusion」をカヴァーした、Love Inc名義による「New Jack City/r.e.s.p.e.c.t.」は全世界のシーンで大ヒットを記録し、第2次シカゴ・ハウス・ブームの起爆剤となった。同年、ストレンジなアシッドを指向するレーベル<Profan>を設立。95年には<Studio 1>シリーズで、音数を極限まで減らしグルーヴ感を追求するミニマルの新手法を披露して、ベーシック・チャンネルに次ぐ衝撃をシーンに与えた。96年からは、アンビエントにもアプローチ。Gas名義でタンジェリン・ドリームばりの幻想的な空間構築に成功する。——そして99年、アシッド/ミニマルの宿敵リッチー・ホウティンの<Concept>に対抗するかのようにスタートさせた<Kreisel>シリーズでは、これまで培ってきたテクノに対する思いのたけを一気に大放出。月に3〜5枚ずつという前代未聞のハイペースでリリースを繰り返し、1年間で36枚という膨大な数の7インチ・シングルを残した。スカのリズムを取り入れたハード・アシッドや、ブリーピーな激辛ミニマルなど、これまでの彼の足跡を遡るかのようなセルフ・トリビュート的内容にマニアは感涙。
御覧の通り、90年代テクノ史の節目には、必ず彼が関与をしていたのだ。しかし、その反動のせいか、最近まったく音沙汰がない。燃え尽きてしまったのだろうか?

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