キンモクセイの記事一覧

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神奈川県の辺境、相模原で結成された素敵なロック・バンド。70's和製ロック・ルーツの“喫茶サウンド”を鳴らす。01年のデビュー・マキシ「僕の行方」は、2本のギターと純日本的な歌詞が螺旋状に絡み合って、昭和と平成がない混ぜになったような不思議な音空間を生み出した。所々でニュー・ソウル風リズムへのアプローチも垣間見れ、懐の深さを窺わせる。
以降も、ハイペースに秀作を生み出し、幅広いファン層を獲得。紅白歌合戦に出てしまうほどのポピュラリティを獲得したことは喜ばしい。
一作ごとにサウンドの幅を広げていく彼ら。03年のアルバム『風の子でいたいね』では、持ち味である真っ直ぐなポップ・テイストに加え、ワールド・ミュージックの要素まで巧くフィーチャー。多彩な曲想ながら、いずれも完成度高く、独特の甘酸っぱい世界を展開してみせるその手腕には脱帽だ。