Hi-STANDARDの記事一覧

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現在のパンク/メロコア・シーンを牽引したのは、間違いなくハイ・スタンダードだ。今では取り立てて珍しくないが、英語詞にいち早くアプローチしたことや、当初から海外に目を向けグローバルに活動したことなど、その功績は大きい。
91年、難波章浩“ナンバ”(vo&b)、横山健“ケン”(g)、恒岡章“ツネ”(dr)を中心に結成。94年にミニ・アルバム『ラスト・オブ・サニーデイ』でデビューして以来、オフスプリング/ラグワゴン/ランシド/NOFX/グリーンデイなどと共演を果たし、海外のバンドとのパイプラインを強化した。そうやってライヴ・バンドとしての実力を磨き、その成果を『グローイング・アップ』や『アングリー・フィスト』といった作品にすかさず反映。そして、99年リリースの『メイキング・ザ・ロード』に至っては、約70万枚のビッグ・セールスを記録——今までシーンに縁遠かった層にまで「メロコア」「ハイスタ」の2大キーワードを浸透させたのだ。
彼らが多くの人々に支持される理由は、結成当初から貫き通している熱いパンク・スピリットや、「みんなで歌える」をモットーとした音楽スタイルにあるだろう。それはイコール、社会的な一面をもち合わせた等身大の歌詞、一聴しただけで強烈な印象を残すフックの効いたメロディと言える。また、ナンバのパワフルなヴォーカル、ケンのアグレッシヴなギター・ワーク、ツネのタイトなドラミングといった、3人の絶妙なバランスも忘れてはいけないところだ。
00年8月、『AIR JAM 2000』を最後に活動停止。その後、横山健はBBQ CHICKENSのメンバーとして活動し、04年にはソロ・デビューを果たす。