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60年代のボストン・フォーク・シーンにブルース・リヴァイヴァリストとして登場するのと同時に、ジム・クウェスキン&ザ・ジャグ・バンドの一員として活躍。解散後はウッドストックに拠点を移して奥方とのデュオ、ジェフ&マリア・マルダー、ポール・バターフィールドのベター・デイズ、一時は名ギタリスト、エイモス・ギャレットともコンビを組んでいたこともある。ある意味、ヴァン・ダイク・パークスやジョン・サイモンと並ぶ亜米利加音楽の探求者だ。
そんなプロフィールをもつジェフだけに、ソロ作もディスカヴァー・アメリカ的な味わい深いものばかり。弱冠20歳にして制作された『Sleepy Man Blues』(63年)では、戦前ブルースのカヴァーを中心に、キメの細かなヴィブラートと語尾を曖昧にするような歌唱法で、黒人音楽を難なく懐に収めてみせた。そして70年代に入ってからは、それまでの活動で培った独自のフォークロア感覚で、ブルース/ジャズ/ゴスペル/ポピュラー・スタンダードを総括してみせた『Is Having a Wonderful Time』(75年)という傑作をモノにする。
80年代にはプロデューサーなどの裏方稼業にシフトしてしまうが、90年代後半に再びソロ・アーティストとしての活動を再開。98年の『Secret Handshake』、00年の『Password』といった作品では、デビュー当時と何ら変わりのないアメリカン・ルーツ・ミュージックに対する真摯な眼差しが、大きな感動を呼んだ。

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