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某有名誌に「実に奥深い作品ながら興奮せずにはいられないパンク・ロック」と評されるなど、高い前評判を裏切ることなく、さらにセールス的成功も収めたメジャー・デビュー・アルバム『フロム・アンダー・ザ・コーク・ツリー』を05年に放ったフォール・アウト・ボーイ。このシカゴ発4人組バンドの自由度の高い演奏力は、ピート・ウェンツ(b)の名言「オレらは有名になりたくてやってるワケじゃない。ただ音楽が好きだからやってるんだ」に集約されているだろうけど、まさしく思い切り楽しみながら音楽活動に勤しんでいる姿が、彼らのサウンドからまじまじと伝わってくる。世界中のファンが惹き付けられる理由は、フォール・アウト・ボーイのそういう姿勢にもあるだろう。このアルバムからシングル・カットされた「シュガー、ウィアー・ゴーイン・ダウン」「ダンス、ダンス」は連続で全米チャートを駆け上がり、アルバムは300万枚を超えるビック・ヒットを記録、06年のグラミー賞新人賞にノミネートされるほど大きく飛躍した。
もちろん彼らのことは日本でも大きな話題となっており、04年6月の初来日公演に続き、05年9月には二度目の来日公演も決定していた。……が、バンドの都合により残念ながらキャンセルとなってしまい、彼らの国内初お披露目は翌年の『SUMMER SONIC 06』へと持ち越された。彼らの国内初パフォーマンスは期待以上のもので、待ち焦がれたファンのハートをガッツリ鷲掴みにしたのは言うまでもない。世界が待ち焦がれた約2年ぶりとなる4thアルバム『インフィニティ・オン・ハイ‐星月夜』(07年2月)は、全米アルバム・チャートで初登場1位を獲得。メジャー2作目にしてアメリカNo.1バンドの位置まで昇り詰めたのだ。
08年3月にはマイケル・ジャクソン「今夜はビート・イット」のカヴァーを配信限定リリースし、同年12月に5thアルバム『フォリ・ア・ドゥ』を発表。続く09年11月にはバンド初のベスト・アルバム『ビリーヴァーズ・ネヴァー・ダイ−グレイテスト・ヒッツ』をリリース。そんな中、バンドは無期限の活動休止を宣言。解散というよりも充電期間に入る意味合いに近いようなのでゆっくりとFOBの復活を待とう。