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かつて「オーストラリアで最もデンジャラスな魅力をもつバンド」と称されたディヴァイナルズ。挑発的でエキセントリック、かつフェロモン爆発のクリスティーナ・アンフレット(vo)とマーク・マクエンティー(g)を中心とするキャリアの長いニューウェイヴ・バンドだ(それゆえに2人以外のメンバーはおそろしく変動が激しい)。
82年にアルバム『Desperate』で世界デビュー。露骨でいかがわしいセックス描写やライヴでのアンフレットの奇行(そこらじゅうにネズミをぶらさげたり、マイク・コードで延々なわとびをしたり……)が何かと先行しがちではあるが、『Divinyls』(91年)からシングル・カットされヒットした「I touch myself」は文句なしの名セクシー・ポップンロール。悩ましげで思わせぶりな歌声と幻惑的でクセのあるギター・カッティングの相性は抜群だ。また、この曲しか知らない——という人も多かろうが、アルバム収録曲にはハード・ロック寄りの楽曲も多い。
80年代後半はバンド壊滅状態に陥ったこともあるようだが、なんだかんだいって20年選手のディヴァイナルズ——96年の『Underworld』リリース以降、表立った噂を聞かないが、ティーンエイジャーの頃警察から「(シドニーのキングスクロスから)退去命令」を受けたという正真正銘のビッチ(笑)なだけに、アンフレット姐さんはまた徒花を咲かせてくれることでしょう。

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