Dianne Reevesの記事一覧

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夕暮れのアフリカ大草原。そこに衣をひるがえして立ち、大自然の空気を振動させて自由に歌う女性。——ダイアン・リーヴスの歌声はそんな情景を想起させる。自然体から発せられる野性味のあるヴォイスで感情の機微を表現し、圧倒的感動を与える本格派シンガーだ。
56年、デトロイト生まれ。ベーシストのチャールズ・バレルを叔父に、フュージョン・キーボード奏者のジョージ・デュークを従兄弟にもつという、恵まれた音楽環境で育つ。高校時代にクラーク・テリーに認められ、75年に彼のバンドでプロ・デビューを飾った。活動を共にする顔ぶれは、ジーン・ハリス、セルジオ・メンデス、ハリー・ベラフォンテ、スタンリー・タレンタイン、レニー・ホワイトと、多ジャンルにわたる。彼女は、サラ・ヴォーンやカーメン・マクレエなど大御所のスタイルをシッカリと踏襲した4ビート・ジャズから、フュージョン/コンテンポラリー/ブラジル音楽まで幅広く歌いこなしたのだ。そして、その実力が認められ、87年に『ダイアン・リーヴス』で<ブルー・ノート>からメジャー・デビュー。その後、世界各地のジャズ・フェスティバル出演などを重ね、“新時代の女性ジャズ歌手の筆頭”と称されるまでになった。——日本では「オー、ホワット・ア・フリーダム」が缶コーヒーのCFで使われていたので、聴けばご存知の方も多いかもしれない。
常に“次の世界へ”と羽ばたいていくリーヴス。近年においても、彼女の創造的な歌唱は他の追随を許さない。

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