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プエルトリコ出身のテナー奏者。12歳の頃からサックスに取り組み、独学で腕を磨いていった。大学卒業後、ニューヨークでしばらくはパキート・デ・リヴェラ(sax)やケニー・バロン(p)などと演奏活動を行っていたが、間もなくディジー・ガレスピー(tp)率いるユナイテッド・ネーション・オーケストラに参加、巨匠の傍らで学ぶ機会を手にする。同グループを離れた後はフリーとして数多くのセッションに参加、その一方で自身のソロ作品もレコーディングしている。デビュー作となったのは94年の『ザ・ディパーチャー』。今日までに合計6枚のアルバムを発表、98年に発表した『オブセシオン』ではグラミー賞にもノミネートされた。01年には最新作となる『トラヴェシア』がリリースされている。
サンチェスの音楽からは、そのルーツに深く根ざした二つの音楽世界であるジャズとラテン・アメリカの伝統音楽、それぞれの色彩が鮮やかに香りたつ。ジャズに積極的にラテンの要素を持ち込んだディジー・ガレスピーを始めとする、幅広いジャンルのアーティストたちとの交流によって熟成されていったこの響きには、これまでのラテン・ジャズという範疇を越えた、ジャズの新たな可能性を感じさせる鮮烈さがある。 (近藤 陽)

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