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80'sゴスの代表的グループであるバウハウス(マリリン・マンソンの貢献による"ゴシック再評価"で98年再結成を果たしたが)の中心人物であったダニエル・アッシュ。初のソロ・デビュー作である『カミング・ダウン』(91年)では、打ち込みを多用しつつ、十八番のガリガリしたギター・ポップやボサ・ノヴァ風味のデュエット、ダウナーなダンス・グルーヴ……などを展開し、音楽的引出しを全て開け放す勢いで多彩なアプローチを見せた。また、女性ヴォーカルをフィーチャーした「デイ・トリッパー」(ビートルズ)のカヴァーは、夜霧のきらめきの如くセクシーな好アレンジで、一聴の価値ありだ。
続く92年にも、精力的に『フーリッシュ・シング・デザイア』を発表——アッシュの低くくぐもった声とため息のようなブレス……は脆弱なシンセ・リズム+ワープ・ギター・ノイズにこれ以上ないほどマッチし、哀愁を帯びた正統派ポップ・ララバイに仕上がっている。
バウハウスやラヴ&ロケッツでのサウンド・イメージは、一度払拭してアッシュのソロ作に触れてみてほしい。——ジャンルの垣根を無化しながら、しなやかで良質なメロディづくりに邁進する“夢想的な音の彫刻家”であることがわかるはずだ。

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