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クランク番長、いや、クランク教の教祖さまと言えば、御大リル・ジョンである。彼が作り出したゴージャスでムチムチでブリブリっとしたエロティック・サウンド=クランクが、音楽史上最強のアゲアゲ・ミュージックとして世界中の音楽好きたちの鼓膜とクラブのフロアを直撃したのは、もはやご周知の通り。クランクは音楽の一大ムーヴメントとして世界中に認知されたのである。
そんなトレンド・セッター=リル・ジョンがクランク・サウンドの新しいかたちとして提案したのが、アッシャーの「イエー!」から始まったクランク&B(クランクとR&Bの造語)。このクランクの新機軸が、その「イエー!」のこれまた音楽史に燦然と輝く悶絶大ヒットを受けて、世界中の好きモノたちの心とクラブの床を揺らしたのも記憶に新しい。とにかく、このマイアミ・ベースから派生した低音がブォンブォンと唸るクランク・サウンドは、00年代を代表するすこぶる面白くて鮮烈な印象を残すホットな音楽として世間に広く浸透したのだ。
クランクについての講釈が長くなってしまったが、そのリル・ジョンがシアラに続いて送り出した“ニュー・プリンセス・オブ・クランク&B”がブルック・ヴァレンタインである。
リル・ジョンとアウトキャストのビッグ・ボーイという、南部が誇示する大物アーティストのバック・アップを受けて完成したシングル「ガールファイト」でデビューしたこの新世代ディーヴァは、05年現在ではまだ19歳という若さ。そのバック・アップと彼女の妖艶なヴィジュアルも手伝ってか、この「ガールファイト」は強力ヒットを記録した。アンニュイな雰囲気を醸すその歌唱スタイルも、聴き手の好奇心を刺激するに充分なものである。

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