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パブ・ロック・シーンを代表するバンド。6枚のアルバムをリリースするもほとんど売れること無く解散したが、アメリカのルーツ・ロックを素直な憧憬の視線と、しかしいかにもイギリス的な自嘲ユーモアで料理したサウンドは、アーシーでいて(開き直りゆえの)軽妙なポップ感も充分。70年中盤、時代の主役は失速中のハード・ロックからパンク黎明期へと移り変わっていったわけだが、派手な話題性こそなかったものの、実はこの時代にもっとも実り多い音楽を聴かせていたのは、彼ら周辺のパブ・ロックだったのかもしれない。
解散後、いち早くニューウェイヴ・シーンの立役者となったニック・ロウ(エルヴィス・コステロやプリテンダーズ等をプロデュースし、平行してソロ活動もバンド活動も展開)を始めとし、後にルーモアを結成するボブ・アンドリューズやブリンズリー・シュウォーツ(バンド名と同じだが、こっちは人名)、イアン・ゴム等々の活躍で、解散後に評価の上がったバンドといえる。初期のアルバムこそ、単なるCSNというか単なるザ・バンドというか、今一つオリジナル性を確立出来ていない印象もあるが、3rdアルバム『シルバー・ピストル』以降はニック・ロウのソングライターとしての成長に支えられて、肩の力の抜けた、しかしツボはバッチリ押さえた小粋なロックを創造していく。なお、数々の変名で珍レコードも(ビートルズのコピーとか)多種リリースしているので要注意(ライムライト、ニーズ、ヒッターズ等々の名義が現在確認されている)。 (小池清彦)

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