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1959年に39歳の若さでこの世を去るまで、作家/画家/俳優/歌手/トランペット奏者/発明家/ジャズ評論家などなど……実に20以上もの分野で旺盛な活動をみせたボリス・ヴィアン。心臓病のため医者に禁じられていたトランペットを吹き続け、同情やペシミズムはまっぴらごめんとばかりに、ひたすら物議を醸す作品を書き綴り、ジャズをこよなく愛した。
作家としての代表作には、『彼女たちには判らない』、発禁処分を受けた『墓に唾をかけろ』、映画化もされた『うたかたの日々』などがあるが、生前は一介のエロ小説家としかみなされず、正当な評価を受けるのは死後数年経ってから——。実際にフランスがヴィアン・ブームに湧いたのは60年代も後半のことであった。
音楽においても「小売商人」「ワット街」「自殺ワルツ」など、人生の機微を俯瞰的に綴った作品が多数。すべての常識と良識と理論を吹き飛ばすヴィアンの作品は、現在でも若い世代を中心に愛されている。
最後に、人生をむさぼるように愛した彼を象徴する『うたかたの日々』の序文を——。「大事なことはふたつだけ。ありとあらゆる形の、美しい娘たちとの愛。それにニュー・オリンズかデューク・エリントンの音楽。それ以外は消えてしまってよい」。

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