Al Cohnの記事一覧

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時は50年代、ハード・バップの嵐が吹き荒れる中、「我関せず」とスウィングとビ・バップの美味しいとこどりをし、独自のスタイルで戦いを挑むヤツラがいた! その名もフォー・ブラザーズ! 長男スタン・ゲッツ、次男ズート・シムズ、そして、三男が主演のアル・コーン、末っ子がサージ・チャーロフだ。開祖レスター・ヤング(ts)を心の師匠とし、迫り来るバッパーをつぎつぎとなぎ倒す! 合言葉は「柔よく剛を制す」。唸れサブ・トーン! 進めドライブ感! スウィング命! ———。
てな感じで(どんな感じだ?)、独自の白人テナー・サックス世界を築きあげたコーン。特にシムズとは仲が良く、48年にウッディ・ハーマン楽団で一緒になってから(これがフォー・ブラザーズ)、ことあるごとに2テナーでバンドを組んでいた。二人とも太くて柔らかく、温かい音色の持ち主で、スウィング感も抜群。二本で見事なアンサンブルを聴かせてくれる(56年の『フロム・A・トゥ・Z』が代表作)。コーンの方がシムズよりも“渋さ度”が高く、まさに燻し銀のテナー。若年寄り的プレイをみせる。ゲッツ、シムズより知名度は劣るが、実力は肉迫。リラックスした中に朗々した響きを併せもつ、彼の悠然としたブローに耳をかたむけよう!

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