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ギャングスタ・ラップ・グループの総本家であるN.W.A.の一派という触れ込みで、鳴り物入りでシーンに登場した4人組、アバヴ・ザ・ロウ。ゆえに彼らも、N.W.A.が醸していた“堅気にはない危険な魅力”を受け継いでいる。そう、アバヴ・ザ・ロウは、シャバにはない匂いを放っているのだ。
彼らのデビュー・アルバム『リヴィン・ライク・ハスラーズ』は90年、故イージー・Eのレーベル<RUTHLESS>から発表された。コ・プロデュースはドクター・ドレー。このアルバムのなかで彼らは、淡々としながらも内面に強い怒りを秘めたような口調を披露(語っていたトピックもヴァイオレンス&セックスだ)。そのスリリングさは、ヴィンテージなネタを下敷きにして、おどろおどろしいベース・ラインや怪しいシンセの音色を強調した不穏なGファンクも然り。さらに、サイレンや銃声による緊迫感漂うサウンド・エフェクトもまた然りである。
91年にはEP『ヴォーカリー・ピンピン』を、93年には2ndフル・アルバム『ブラック・マフィア・ライフ』を順調にリリースする(これでリリース作品にハスラー、ピンプ、マフィアというキーワードが並んだわけだ)。その後の94年、<RUTHLESS>からのラスト・アルバムとなる『アンクル・サムズ・カース』を発表。さらに母体を<TOMMY BOY>に移して『タイム・ウィル・リヴィール』(96年)と『レジェンズ』(98年)を発表する。と、過去リリースを書き並べるだけでも大変だが、ここまできたからさらに書き進めよう。<TOMMY BOY>を離れた彼らは自主レーベル<WEST WORLD>からエロ・ジャケのアルバム『フォーエヴァー:リッチ・サグス』(99年)をリリースする。
05年現在、大きなグループ活動のようすを窺うことはできないが、その長きに渡って貫き通されるギャングスタ的アティテュードは敬服すべきものだろう。

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