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いきなり余談だが、宇多田ヒカルがR&Bにハマったのはアリーヤを聴いたのがキッカケなのだそう。
わずか15歳にしてアルバム『エイジ・エイント・ナッシング・バット・ア・ナンバー』でデビューしたアリーヤ。そこにいた彼女は、若さ溢れるエナジーを放出するようなシンガーではなく、落ち着いた、魅惑的で繊細な歌声で、スロウ&メロウなトラック群を乗りこなす“技や芸で見せる”シンガーだった。さらに、R・ケリーによって手がけられた美メロのトラック群は、彼女の幼さを感じさせない色香を一層際立たせ、アルバム・タイトルの通り「年齢なんて関係ない」感を強調する、湿った大人のムードを巧みに創り上げた。だが、96年の『ワン・イン・ア・ミリオン』ではR・ケリーと(公私共に?)決別、当時はまだ革命児ではなく異端児扱いされていたプロデューサー=ティンバランドを起用。前作で見せた“艶”な側面はそのままに、変幻自在なシンコペーション・トラックを乗りこなす器用さなども披露した。そういった新しい側面にリスナーはグッと引きつけられ、結果、アーティストとしての成長と共に商業的な成功も収めたと言える。
01年には自らの名をタイトルに冠した3rdアルバムを発表、アリーヤがこれまでに積み上げてきた経験のすべてがギュッと詰まった傑作として、高い評価を獲得——だが、その直後の8月、PVの撮影を終えてバハマ諸島からの帰途、飛行機墜落事故に巻き込まれ他界……突然の訃報に世界中が驚きと深い哀しみに包まれた。

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