ONE OK ROCK、RADWIMPS、BUMP OF CHICKEN……『18祭(フェス)』出演、若年層に支持され続けるバンドたち

 BUMP OF CHICKENが出演した『18祭(フェス)』が5月12日までNHKプラスで配信中だ。『18祭』とはアーティストと1000人の18歳世代の合唱や合奏によって楽曲を共同で作り上げるNHKの番組で、番組ではこれまで6組のアーティストが参加。中でも、キャリアを積んだバンドの起用は話題を呼んできた。長年のファンに加え、若いファンも欠くことのないバンドたちはなぜそうあり続けられるのか。その理由を『18祭』を通じて紐解きたい。

 2016年、初回を担当したのはONE OK ROCK。当時結成11年目、ワールドツアーも成功させていた彼らにとって『18祭』は初めての地上波テレビへの出演となった(放送は2017年1月)。彼らが『18祭』に書き下ろしたのは「We are」。Taka(Vo)はこの曲を演奏する前に18歳世代に向け、「熱いものだったりとか、正義感だったりとか罪悪感だったり、いろんな感情がありますけど、そういった一個一個にうそをつかずに生きていくことは、僕が一番いつもモットーにしていることです」と語りかけた。

ONE OK ROCK - We are [Official Video from AMBITIONS JAPAN DOME TOUR]

 そんな言葉を伝えてくれるONE OK ROCKは18歳世代にとっては兄貴分のような存在のはず。しかし「We are」はあくまで同志として言葉が綴られている。同じ時代を生きる仲間として、その熱を共有しようとする姿勢がよく伝わってくる曲なのだ。どんな世代とも仲間として共鳴を求めるONE OK ROCKだからこそ、今なお若い世代の支持を集め続けているのだろう。

 2018年はRADWIMPSが担当。2000年代から大活躍するバンドだが、2016年の映画『君の名は。』の主題歌と劇伴を機によりファン層を広げた状況での『18祭』に彼らは2曲を書き下ろした。人生の先輩として鼓舞の言葉を綴るアッパーな「万歳千唱」、18歳世代の声を代弁する壮大な「正解」。RADWIMPSの強みを注いだこの2曲には、人生や出会いを特別な奇跡として捉える野田洋次郎(Vo/Gt)のメッセージが溢れている。

RADWIMPS - 万歳千唱 [Official Live Video from "ANTI ANTI GENERATION TOUR 2019"]
RADWIMPS - 正解 [Official Live Video from "ANTI ANTI GENERATION TOUR 2019"]

 人生の苦しさや辛さも含めて音楽として届けるRADWIMPSの楽曲はこれから様々な世界を見ていく若い世代にこそ、強いインパクトとともに届くはず。RADWIMPSの音楽を通じなければ出会えない言葉がある限り、彼らはフレッシュなリスナーを獲得し続けるのだ。

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