ØMI、大詰め迎えた『iCON Z』ガールズグループ部門候補生の成長を振り返る プロデューサーとして向き合った審査の難しさも

ØMI『iCON Z』候補生の成長を振り返る

 LDH史上最大規模のオーディション『iCON Z 2022 ~Dreams For Children~』。そのガールズグループ部門の審査に独占密着した番組『~夢のオーディションバラエティー~Dreamer Z』(テレビ東京系)にて、ファイナリスト10名によるFinal Missionの放送が開始された。ガールズグループ部門のプロデューサーを務めるのは、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE(以下、三代目JSB)のボーカルであり、ソロアーティストとしても活躍するØMI(登坂広臣)。HYBE LABELS JAPANとLDHによる共同プロデュースで、どんなガールズグループが誕生するのか。これまでのオーディションの模様を振り返りながら、Final Missionに懸ける想いを語ってもらった。(斉藤碧)

「グループ審査が意味のあるものになると確信していた」

ーー29名を6チームに分けて行った1st Mission、20名を4チームに分けて行った2nd Mission、15名を3チームに分けて行った3rd Mission、そしてここからは、ファイナリスト10名がFinal Missionに臨みます。ØMIさんがチーム分けをする際に意識したことは何でしょうか?

ØMI:チーム分けに関しては、プロデューサー陣(総合プロデューサーのØMI、HYBE LABELS JAPAN所属の音楽プロデューサー ALYSA、シンガーソングライター/ボーカルプロデューサーのEmyli、音楽監修/サウンドプロデューサーのZERO、コレオグラファー/ダンストレーナーのRuu)で話し合って決めているんですが、基本的には彼女たちの声の成分やキャラクターをもとに編成を考えています。ただ、1st Missionに臨んだ29名は、『iCON Z』に応募してきてくれた多くの中から絞ったメンバーだったので、僕も彼女たちの特性や個性をしっかり把握しきれていなくて。キャラクターというよりは彼女たちの声の色や質を判断材料にして、例えば「芯のある強い歌声を持っている子と、エアー感のある綺麗な歌声の子を組み合わせてみたらどうだろう?」というふうに、同じような声質の子が被らないようにメンバーを振り分けていきました。

ーー同じくらいの身長の人だけ、歳の近い人だけを集めるなど、先に各チームの色を決めて、それに当てはめるようなチーム分けもできたと思いますが、一人ひとりの個性を伸ばすことを念頭に置いていたんですね。

ØMI:はい。その結果、2nd Mission以降はメンバー同士の相性の良さや得意・不得意なことも見えてきて。それこそ、3rd Missionからは本格的にプロになる準備をしていく段階に突入したので、各自の現在の実力を踏まえて、ボーカルが得意な子をあえてラップ担当として配置してみたり、ラップが得意な子をあえてボーカル担当にすることで成長を促したりと、パート分けでも試行錯誤する部分が増えました。そういう試行錯誤って、オーディション期間にしか挑戦できないことだと思うんですよね。僕にとっても、候補生のみんなにとっても、自分のまだ見ぬ可能性を広げることのできる貴重な時間だと思うんです。だから、試したいと思ったら迷わずに試すようにしていますし、自分が提案した振り分けでその子が新たな輝きを見せてくれた時は、プロデューサーとしてすごく喜びを感じます。

ーーそれがプロデューサー業の醍醐味なんですね。ØMIさんご自身も三代目JSBの一員として活動していますが、グループでアーティスト活動をする醍醐味についてはどう感じていますか?

ØMI:僕も12年間同じメンバーとグループを組んでいますけど、グループで活動するのってすごく大変なんですよね。それまでに歩んできた人生も、性格も考え方も違うし、12年経った今でも、グループで活動する難しさは常々感じています。でも、グループでしか、この7人で成し遂げられなかったことがたくさんあって。バラバラの個性を持つ7人が集まって夢を追いかけた時の強さや、仲間と過ごす青春の大切さを、僕は身を以て知っている。だからこそ候補生のみんなにとっても、グループでの審査が意味のあるものになると確信していました。実際、スキルの高い子と一緒に課題に取り組む中で急成長した子がいたり、もともと高いポテンシャルを持つ子が、ライバルができたことによって新たな一面を見せてくれたりして、嬉しく思っています。

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「本番を見るまでは何が起こるかわからないのがオーディション」

ーーとはいえグループ審査でありながら、あくまでも評価されるのは個人ですよね。この状況で個人に順位をつけるというのは、彼女たちがメンバーと切磋琢磨している姿を間近で見てきたØMIさんにとっても、相当難しいことなのではないですか?

ØMI:毎回苦戦していますね……(苦笑)。オーディションが始動した当初は、僕らの目指しているゴールが“世界で活躍できる5人組ガールズグループ”だったので、どんなグループになるんだろうというイメージを湧かせたい気持ちもありましたし、今言ったように、メンバーと一緒に課題を乗り越えることで技術的にも人間的にも成長してほしいという狙いがあって、グループ審査という形をとらせていただいたんですが、Missionが進むごとに審査が難しくなっていくのを感じました。3rd Missionの審査に至ってはもう、スキルが足りないとか、そういう次元の話ではないですからね。僕もプロデューサー陣もすごく悩んで、まさに苦渋の決断でした。

ーーでも9月4日の放送で言っていたように、「これがオーディション」なんですよね。

ØMI:そう。前の審査では下位だった子が次の審査では上位に食い込んできたり、普段の練習ではものすごくできているのに、本番で急にできなくなってしまって残念な結果になってしまう子がいたり、実際に本番のステージを見るまでは何が起こるかわからないのがオーディションなんです。

ーー人間性や努力した事実だけでなく、天性の才能や運、プロデューサー陣が求めるグループ像なども踏まえて評価されるシビアな世界である、と。

ØMI:なので、残念ながら落選となった子たちには、オーディションの結果が全てだと思ってほしくなくて。みんなにも直接伝えた通り、ここでの経験を今後の糧にしてほしいと思っていますし、僕もプロデューサーとして、彼女たちの悔しい気持ちや彼女たちを応援してくださっている方々の想いをしっかりと受け止めながら、最終章の放送を見守っています。

ーーそもそも、なぜ5人組のグループを構想していたんでしょうか?

ØMI:大所帯のグループが悪いというわけでは全くないんですが、少数精鋭のグループを作りたかったんですよね。1人でもステージに立てるくらいのスキルとキャラクターを持った存在感のある子たちのグループを作りたかったし、そんな子たちが5人集まったら、そのバランスは素晴らしいものになるのかなと。それが僕の大理想なんです。と同時に、1st Missionの29名が決まった段階で、僕らが今回作るグループのコンセプトも候補生のみなさんにはお伝えしてあって。キュートでスウィートな表現と、クールな表現や強いメッセージ性を持ち合わせたガールズグループを目指して、オーディションを進めています。

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