iScream、デビューからの軌跡が詰まった1stアルバム完成 大きな手ごたえで明確になったアーティストとしての目標

iScream、デビュー2年目の目標

 2018年に開催された『LDH Presents THE GIRLS AUDITION』で応募総数約1万人の中から誕生したLDHのガールズユニット・iScream。2021年6月にデビューし、コロナ禍でライブが制限された中での活動を行ってきた。そんな中、今年1月に配信リリースしたMISIA「つつみ込むように…」のカバーで注目を集め、その流れに乗って4月20日に1stアルバム『i』をリリースした。デビューから走り続けてきて、ようやくこれまでの道のりを振り返る余裕ができたころで、3人に今の想いを語ってもらった。(坂本ゆかり)

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「茉莉花 -Jasmine-」はアルバムの中で一番難しかった楽曲(HINATA)

ーーデビューから10カ月、ついに1stアルバムが完成しましたが、今どんな気持ちですか?

HINATA:「自分たちの今はこれです!」と言えるアルバムができました。楽曲もiScreamの持ち曲を全曲収録しています。初回限定盤の特典DVDにはデビューから今までのライブ映像が収録されていて、私たちの経験がすべて詰まっている作品になっているので、自己紹介ができるアルバムになってると思います。

ーーアルバムタイトル『i』にはどんな意味が込められているのでしょう?

YUNA:iScreamの「i」、私の「i」、愛を叫ぶの「i」という意味があります。それに、「i」は数字の「1」にも見えるので、私たちの夢であるナンバーワン、オンリーワンな存在になりたい「1」stアルバム……など、たくさんのテーマがあるんです。

iScream

ーー「たくさんのテーマがある」ということですが、皆さん自身がテーマにしたことは何でしょう?

YUNA:「新しい自分と今の自分を見せる」ということを心がけていました。さまざまな楽曲がある中で、自分自身がその楽曲の主人公になり切ることで、聴き手の心を掴むことができるのかなと感じてます。

RUI:私はアルバムを通してずっと、「楽しいな」という感情があって。特に新曲の6曲には、「Diamond」や「Eyes to Eyes」のような今流行っているサウンドのキャッチーな楽曲が追加されたので、ワクワクした気持ちで歌えました。私にとってお気に入りの楽曲たちが入ったアルバムができました。

HINATA:私がイメージしていたのは、「ファンの方に寄り添う」ということ。さまざまな楽曲が入っているので、どんな場面でも聴いていただける曲が1曲はあると思います。恋愛ソングだけじゃなく、私たちの軌跡、ファンの皆さんとの絆を描いたものなど、さまざまな愛の形を感じていただける楽曲がたくさんあるので、自分の今の心情に寄り添った1曲を見つけてもらえるんじゃないかなと。

iScream
RUI

ーーアルバムにも収録されている「つつみ込むように…」は1月14日の配信リリース後、Billboard JAPAN週間ラジオチャートで1位を獲得するなど、大きな手ごたえがあったのではないでしょうか。

RUI:今までより幅広い世代の方々にiScreamを知ってもらえたと思います。こんなにも反響があるとは、自分たちも想像してなくて。ラジオチャート1位やMV100万回再生といった目標が叶って結果が出せたのは、MISIAさんの「つつみ込むように…」がそれだけ愛されていたんだなと実感しました。それを踏まえてiScreamバージョンも私たちらしく、今までよりパフォーマンスをグレードアップできるように頑張りたいなと思いました。

iScream "つつみ込むように..." (Music Video)

ーー実際、どのような反響が皆さんに直接届いたのですか?

HINATA:誰もが知る名曲ということもありリリース前は不安もあったのですが、MVを公開するとiScreamファンだけでなく、MISIAさんの「つつみ込むように…」のファンの方が温かいコメントをくださったり。世代の垣根を越えた反響をいただけて、すごく嬉しかったです。

 LDHにもこの楽曲に思い入れが強い先輩方がたくさんいらっしゃるので、先輩方との距離もグッと縮まったと感じています。EXILEさんのツアーのオープニングアクトで「つつみ込むように…」を初披露させていただいたとき、EXILE TAKAHIROさんに「すごくよかったよ」という言葉をいただけて。ボーカリストとして尊敬する先輩に声をかけてもらえたことが、すごく嬉しいというか驚きで。もちろん、ほかのメンバーの皆さんも声をかけてくださいましたし、ずっと見てきた憧れの先輩方から私たちの歌やパフォーマンスを褒めてもらえることが嬉しかったし、今後ももっと皆さんに驚いてもらえるように頑張らないといけないなと思いました。

ーーカバーという点で他の楽曲と違う部分はありましたか?

iScream
YUNA

YUNA:「つつみ込むように…」は楽器の音が特徴的なんですけど、楽器の盛り上がりとともに自分のテンションを上げていくという発想が、この曲を歌うまではなかったんです。自分たちの声のテンションに楽器がついてくるイメージだったので。楽曲への入り込み方を自分自身で理解して作り上げることができました。そこは一つのターニングポイントになったかなと思います。この曲をカバーしたことで、今まで以上に曲の聴き方や、楽器の捉え方が変わったので、自分たちを成長させてくれた楽曲だなと感じています。

ーーアルバムのリード曲は「茉莉花 -Jasmine-」ですが、ちょっとキュンとするバラードですよね。

YUNA:この曲を初めて聴いた時は、今まで自分が聴いてこなかった音楽のテイストでちょっと戸惑いがあったんです。8分の6拍子を体に染み込ませるのも難しくて。テクニックに関しては、今でも「もう少し上手く歌えるはず」と思っていて……。でも感情面では女の子の“本当の恋をしたからこそ感じられる気持ち”が鮮明に書かれていて、「あ~、恋したいなあ」「好きな人に会いたいな」っていう気持ちになっていただけるように歌えたと思います。

iScream "茉莉花 -Jasmine-" (Music Video)

ーー歌いながら、YUNAさん自身もそういう気持ちになりましたか?

YUNA:はい(笑)。

RUI:私たちにとっては初めて歌うサウンドの曲だったので、新しい発見や学びが多かったです。「つつみ込むように…」を経た経験が活きたというか、今までのイメージとは違うiScreamを聴いていただける曲になっていると思います。新鮮な気持ちで、感じたままに聴いていただけると嬉しいですし、皆さんにどう思ってもらえるのかが個人的にすごく気になっています。

ーー“恋をしたからこそ感じられる気持ち”を歌で伝えるために、どんな試行錯誤をしましたか?

HINATA:「茉莉花 -Jasmine-」を歌う前に、作詞家さん(Momoko Rien)にこの歌詞をどういう意図で書いたのかという長文のメッセージを送っていただいたんです。それを3人で読んで理解を深めた上で、自分の経験や思うことをプラスしてレコーディングしました。歌詞の意味や雰囲気を3人とも理解してレコーディングに挑めたのは、すごくよかったです。

 でも個人的にアルバムの中で一番難しかった楽曲でした。リード曲になるということで「気合を入れなきゃ」っていう焦りもあったけれど、3人でリレーが上手くいくように練習したところやレコーディングの最中に言われたことがなかなか上手くできなくて……。時間はかかりましたが、最終的には本当に自分の納得の行く素敵な歌に仕上げることができて、良かったです!

iScream
HINATA

ーー今回は作詞家さんからの説明があったということですが、ほかの曲ではどうやって3人の気持ちをまとめているのですか?

HINATA:私たちはレコーディングするときに、主人公がどんな気持ちなのか、時間帯は何時で季節はいつで……というような背景や風景などのイメージを統一して臨むことが多いんです。だから普段から、楽曲について3人で話すようにはしています。

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