Organic Call、熱い言葉と演奏で届けたこれまでの歩み 未来への決意も感じた5周年記念イベントレポ

Organic Call、5周年企画レポ

 Organic Callが5周年企画『日常を抜けてシネマの中へ』を渋谷WWWで行った。

 共演したのは、2020年に結成した気鋭のバンド ねぐせ。。温かい音色とまっすぐかつ叙情的なボーカルが、会場を優しく染め上げる。人肌のぬくもりを思わせる歌声で日常の小さな幸せや切なさを歌い上げながら、「スーパー愛したい」「最愛」で明るくOrganic Callにバトンを渡した。

 ライブ中盤では、「しっかり歩んできたな」とこれまでを振り返ったOrganic Call。

「俺ら、すごい地道なバンドなんです。ひとつやることやったら、またひとつ見つけて、を繰り返して一歩ずつたくさん歩いた感覚がある。これからも、地に足つけて一歩一歩たしかに歩いていける、そんなバンドでいたいと思います」

 そう語る彼らが5周年企画の1曲目に選んだのは「さよならユートピア」。彼らの軌跡と決意を表すように力強く奏でられる。レスポールの音色が存在感を醸した「茜色、空に灯す」では、〈1人で嘆いていたあの子のこと〉という歌詞を、平田真也(Vo/Gt)がオーディエンスに向かって手を伸ばしながら歌う。

 彼の紡ぐ内省的な歌詞は、自身と対峙しながら進んできた道のりを思わせると同時に、オーディエンスの手を取るように語りかけるような優しさも感じられた。落ち着いた序盤からパワフルに展開していく「Hello My Friend」ではひとつひとつの歌詞をしみ込ませるように歌い、時折、カワカミトモキ(Gt)とサポートベースのイシヅカが向かい合いながら息を合わせた演奏を見せた「眠れない夜には」では〈眠れない夜を越えてまた星を見に行こうよ〉というフレーズが合言葉のように響いて一体感を高める。不安を抱きしめながら前を向く彼らの等身大の歌詞に、集まったオーディエンスも共鳴するように拳を掲げた。

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