V6 井ノ原快彦、坂本昌行&長野博の独特な関係に興味津々? グループが6人の輪を維持し続けることができた理由

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 一方、デビュー直後から三宅や岡田を筆頭に、坂本、長野、森田とも「この先こうなったらいいな」というビジョンを熱く話し合っていたという井ノ原。長野に「井ノ原とぐらいだよ」と言われて「ウソ! あ、俺が語りたがりなのかな? あ、そう!? 健とは? 健と俺はおしゃべり好きだからね。坂本くんと健もしゃべってるでしょ?」と少々照れくさそうな声を上げていた。

 何気ない会話でつながる坂本と長野の温かな空気に対して、井ノ原や三宅による熱い語り合いで鼓舞された士気。そして、相手の温度感に合わせて会話ができる6人のやわらかなつながり。そのバランスの良さに、改めてV6が1995年のデビューから誰1人欠けることのない輪を維持し続けられた理由がわかったような気がした。

 また、番組中盤で紹介された「友だちと楽しく会話するコツが知りたい」というリスナーのお便りに、3人が見せたリアクションもまたV6らしさを感じさせるものがあった。坂本は「俺、ちょっと気持ちがわかるんですよ」と共感しつつ、自らの話下手な悩みを明かす。すると、井ノ原は「そんなことないけどね。(話が苦手な人がいたときに)坂本くんとかふわっと和ませてくれるときある。うちのメンバーって和ませ系が多い」とフォローしていく。そして「誰か適役がいるはずなんだよ。楽しませるのは天性の人がいるから」と、人にはそれぞれの得意不得意に応じた役割分担があっていいのだと諭すのだった。

 さらに、井ノ原が「昔、坂本くんが言ってたの思い出す。ある大物司会者の人がある物事と人生を照らし合わせて“人生もそういうことじゃないですか”って、すごく説得力のあるトークをしたときに、ボソッと“ああいうこと話さなきゃいけないのかな”って(笑)。“俺無理なんだけど〜”とか言ってて、“いや、いいんだよー!”とか言ってさ」と思い出話を繰り広げると、「今、俺もその話聞いて同じこと考えてた。成長してないもんだねー」と坂本が受け、長野が「アハハハ。無理すると面白くないもんね」と笑う、まさに和ませ上手な一面を垣間見ることができた。

 無理して変わらなくてもいい。不得意なことをうまくやろうとしなくてもいい。それぞれが本来の持ち味を活かしながら、いいところを伸ばし、何よりも「楽しもう」と声を掛け合ってきたのがV6の歩み。

 残念ながら、今年の11月1日をもってV6は解散をすることが発表されている。しかし、その後も坂本、長野、井ノ原による20th Century(トニセン)は存続すると言われていることに救われる思いだ。そして1996年にスタートしたこのラジオ番組が、変わらぬ3人による“V6らしさを感じられる場所”として、これから先も続いてくれると願っている。

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