JYP新グループは何人に? iScream、戦慄かなの&頓知気さきな femme fatale……少人数で魅せるガールズグループ

 femme fataleは戦慄かなのと頓知気さきなの実の姉妹によるセルフプロデュースユニットだ。2人はタレントとしても活躍しており、マルチな才能で人気がある。グループは昨年に本格的に活動をスタートさせ、メンバー自らが楽曲制作や振り付けに携わってきた。日頃から交流があるYouTuberのゆゆうたが楽曲提供をした「恥晒し(feat.ゆゆうた)」では、2人の存在を〈ラノベかよ〉という歌詞で表現している。2人は実の姉妹ながら、そのコントラストが絶妙なことでも知られている。顔つきや佇まいは似ていても、それぞれの魅力は正反対であり、YouTubeのコメント欄などでそのことについて語るファンも。

femme fatale「恥晒し(feat.ゆゆうた)MV

 グループの知名度をあげたのは、全体的な浮遊感と節々に感じさせる棘っぽさに病み付きになる楽曲「鼓動」だろう。同楽曲は、水曜日のカンパネラのケンモチヒデフミが楽曲制作を担当したほか、MVの制作費1000万円も自腹で負担したことでも話題となった。MVは現在まで300万回再生を超えており、人形のようなビジュアルの2人が繰り出す不思議な世界観には多くの人が惹かれているようだ。2人で活動する際には、バランスや相性といった部分がより重要になってくると考えられる。それを、実の姉妹であるということに加え、2人がそれぞれの“カワイイ”の相違点を明確に表現しているため、無敵感溢れる印象を受けた。femme fataleはグループ最小人数でありながら、個々人の魅力で相乗効果を生んでいることの最たる例であると言えるだろう。

femme fatale「鼓動」Music Video

 現在の音楽シーンでは少人数のパフォーマンスグループは珍しいため、その存在自体で目を引くこともあるだろう。しかし、大人数グループに比べるとメンバーの脱退など様々な要素でリスクが高いことも事実である。それでも、少人数グループの成功例であるPerfumeの実例から見るに、メンバー自身とコンセプトが比較的擦り合わせしやすく、それ故に長い間活躍し続けることができる可能性もあると言える。少人数グループの活躍からは、「たくさんのメンバーの中から“推し”を見つけ、“推す”文化」とは異なる新たなスター像を見せてくれる予感がしている。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる