三代目 J SOUL BROTHERSの10周年を振り返る　第7回：音楽・俳優・パーソナリティ……ソロ活動の多角化で際立つ芸術性

文＝斉藤碧

　一方、自由な立ち回りで我が道を突き進むCRAZYBOY（ELLY）は、1月19日に3rd EP『NEOTOKYO III EP』、4月27日に4th EP『NEOTOKYO IV EP』、7月4日にベストアルバム『NEOTOKYO FOREVER』をリリース。同じく7月には、初のソロツアー『CRAZYBOY presents NEOTOKYO ～THE PRIVATE PARTY 2018～』も開催し、ゲストを多数迎えた豪華なステージを届けた。ちなみに、前述したアルバム『FUTURE』の収録曲「恋と愛」では、ELLYの実弟であるLIKIYA（THE RAMPAGE from EXILE TRIBE）が振付を担当しており、『HiGH&LOW』シリーズでの共演に次ぐ兄弟コラボが実現している。

三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE / 恋と愛

　ソロアーティストとしての活動に力を入れるメンバーの裏で、EXILEを兼任しているNAOTO、小林、岩田はEXILEとして6曲のデジタルシングルをリリースし、全国ドームツアー『EXILE LIVE TOUR 2018-2019 "STAR OF WISH"』にパフォーマーとして参加。岩田に至っては、ドラマ『崖っぷちホテル！』（日本テレビ系）、映画『去年の冬、きみと別れ』『パーフェクトワールド君といる奇跡』といった主演作が多数公開となり、俳優としても多忙な1年となったようだ。

　そして、2018年の一大ニュースといえば、山下が『ZIP!』（日本テレビ系）の火曜メインパーソナリティに就任したことだろう。山下が“朝の顔”に抜擢されたことで、三代目 J SOUL BROTHERS はもちろん、EXILE TRIBEがさらに親しみやすい印象になった。また、山下が主演を務めた『HiGH&LOW』シリーズのスピンオフ映画『DTC -湯けむり純情篇- from HiGH&LOW』や、出演映画『パンとバスと2度目のハツコイ』も公開。8月には主演舞台『八王子ゾンビーズ』も上演され、多方面で活躍した。同じ年に、初のDIY BOOK『三代目 J Soul Brothers KENJIRO YAMASHITA WORKERS TOOL BOOK』（山下健二郎がプロデュースしたメジャー＆ドライバーセット）を発売した山下と、世界的アートディレクターであるダニエル・アーシャムと共に初のフォトエッセイ『TIMELESS TIME』を発表した今市のギャップも、個性の強い三代目 J SOUL BROTHERSならでは。

　だが、音楽も、アートも、演技も、ファッションも、トークも、全ては三代目 J SOUL BROTHERSというエンターテインメントに繋がっている。それをわかっているからこそ、全員が揃わない期間にも、メンバー達は仲間を思ってとびきりの笑顔を見せていた。世界に散らばった7つの流星が再び集結する明るい未来に、心躍らせながら。

※1：https://rollingstonejapan.com/articles/detail/29235/1/1/1
※2：https://mdpr.jp/music/detail/1574089
※3、5：https://rollingstonejapan.com/articles/detail/29237/5/1/1
※4：https://mdpr.jp/interview/detail/1755661