Sexy Zone、藍井エイル、アジカン、BALLISTIK BOYZ、milet……8月4日リリースより新譜5作をレビュー

　YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」における「ソラニン」の演奏でも注目を集めているASIAN KUNG-FU GENERATIONのニューシングル曲「エンパシー」は、映画『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション』主題歌。憂いを滲ませるメロディからはじまり、ドラムンベース的なリズムとともに助走、サビに入った瞬間に力強く一気に飛び立つパワーポップだ。“他者の感情や経験を理解する力”を意味する「エンパシー」に基づいた歌詞には、異なる価値観、文化、出自を超え、〈ただ認め合うような将来を夢見て〉という強い願いが込められている。simoryo（the chef cooks me）のプログラミングも際立つこの曲によって、バンドは結成25周年のアニバーサリーイヤーに突入。深い思索に裏打ちされた歌と解放的なギターロックを思い切り堪能したい。（森）

　英語と日本語をナチュラルに融合させた歌詞もmiletの特徴だが、7th EP『Ordinary days』のタイトル曲（日本テレビ系水曜ドラマ『ハコヅメ〜たたかう！交番女子〜』主題歌）は、すべて日本語の歌詞で構成。〈君の隣で笑うより　君に笑ってほしいのさ〉というフレーズを中心に、大切な人への真っ直ぐな思い、そして、日常のなかに存在する幸せを実感できる歌へと結びつけている。アレンジは蔦谷好位置が担当。抑制の効いた平歌、大らかな解放に溢れたサビのコントラストを明確にすることで、miletの豊かなボーカル表現を際立たせている。さらにドラマティックなメロディと華やかなハーモニーが楽しめる「Time Is On Our Side」、エレクトロと失恋ソングを融合させた「Castle」、憂いを感じさせる歌声に心を打たれるバラード「Hit the Lights」を収録。（森）