BTS、『ロッテコン』前にライブパフォーマンスの見どころをおさらい スキルの高さと熱量がポイントに

 歌だけでなく、ダンスパフォーマンスも必見だ。カル群舞と呼ばれる、主にサビで見ることが出来る揃いに揃ったダンス。決して簡単とは言えない振り付けを、軽々とこなしているように見せる。一体何時間この1曲の練習にかけたのだろう、と彼らのパフォーマンスの裏の努力を想像して胸が熱くなる。群舞だけでなく、一人ひとりとってみてもそれぞれの努力が伝わるパフォーマンスだ。

 1曲が終わった直後、まだオンになったままのマイクには、彼らの息が上がった音が入っていく。彼らの息切れは、さっきまで涼しい顔をして踊り、歌っていたのが魔法だったのではないかと感じさせる。しかしその息が少し整うと、次の曲に入るのだ。彼らのライブパフォーマンスにかける想い、あるいは強い気合いのようなものが彼らを突き動かしているのだろう。

 ライブパフォーマンスにかける想いで言えば、彼らはパフォーマンス中、ファンのことをしっかりと見てくれているように思う。客席を見て、可能な限り観客の目を見つめる。特に落ち着いたナンバーではそれを実感することが多い。こうした姿勢から、彼らの真心をより感じることが出来る。

 コロナ禍では、アーティストと直接想いを交わすことは難しい。だからその分、きっと彼らはパフォーマンスを通して画面の向こうにいるファンに気持ちを伝えてくれるはずだ。BTSの想いとその努力、熱量を私たちも汲み取る。『ロッテコン』で見せてくれる彼らのパフォーマンスを楽しみにしたい。

■フルヤトモコ
1999年生まれの大学生。韓国のカルチャーと洋楽、本、映画など。
東京藝術大学 音楽環境創造科在籍。

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