RAISE A SUILENの真髄はステージにある 確かなスキルに裏打ちされた“ライブバンド”としての輝き

RAISE A SUILENの真髄はステージにある

 ここまでは各メンバーの技術、表現力に特化してRASを解説してきたが、もちろん肝心の音楽面/サウンド面についても触れておく。RASが信条とするサウンドスタイルは、ラウドロックやEDMなどを掛け合わせたミクスチャーロックサウンドで、Raychellのパワフルで深みのあるボーカルと、紡木の魅力が存分に発揮された中毒性の高いラップを活かすのに最適なものといえる。2010年代以降のJ-POP/J-ROCKとの親和性も非常に高く、現在のロックシーンのど真ん中を突くキャッチーかつエッジーな楽曲群はアニメソングの枠を飛び越え、ロックフェス好きな層やラウドロックファンにも響く要素が豊富に用意されている。試しに、YouTube上に公開されている「EXPOSE ‘Burn out!!!’」のライブ映像をチェックしてもらいたい。アグレッシブなパフォーマンスはもちろんだが、それ以上に楽曲が放つ華やかさやクールさは想像を絶するものがある。

【公式】RAISE A SUILEN「EXPOSE ‘Burn out!!!’」ライブFull映像【Poppin'Party×SILENT SIREN 「NO GIRL NO CRY」DAY2】

 誰もが納得する実力が求められ、数々のライブを通してその能力を日々研鑽してきたRAS。結成から3年を経て、ライブバンドとして現在の地位を確立するまでに至った。彼女たちのデビュー曲であり原点の1曲でもある「R・I・O・T」の中に〈僕らの音は...世界へと憑依する〉というフレーズがあるが、まさにこの言葉を信条として活動してきた結果が今の彼女たちなのだ。

『Rausch und/and Craziness Ⅱ』ライブ写真

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 RASはこの春、オンラインフェス『JAPAN ONLINE FESTIVAL 2021 Spring』(4月11日)や、千葉市蘇我スポーツ公園で開催される野外フェス『JAPAN JAM 2021』(5月2日)に出演する。これらのフェスを通じて初めてRASのライブに触れるというビギナーも多いのではないだろうか。かくいう筆者も、生でライブパフォーマンスに触れたことでRASの虜になったひとり。ぜひこの機会に圧巻のパフォーマンスを体験していただき、RASの魅力にどっぷり浸かってもらいたい。そして、5月22日からは東名阪3会場をまわる初の全国ツアー『RAISE A SUILEN ZEPP TOUR 2021「BE LIGHT」』もスタートするので、対外試合とは異なるホームでの濃厚かつ前のめりなステージングを各会場で見届けてほしい。

■西廣智一(にしびろともかず)Twitter(@tomikyu)
音楽系ライター。2006年よりライターとしての活動を開始し、「ナタリー」の立ち上げに参加する。2014年12月からフリーランスとなり、WEBや雑誌でインタビューやコラム、ディスクレビューを執筆。乃木坂46からオジー・オズボーンまで、インタビューしたアーティストは多岐にわたる。

■リリース情報
RAISE A SUILEN 7th Single『EXIST』
2021年4月21日(水)
Blu-ray付生産限定盤:7,150円(税込)
通常盤:1,650円(税込)
詳細はこちら

■ライブ情報
RAISE A SUILEN ZEPP TOUR 2021『BE LIGHT』
2021年5月22日(土)Zepp Haneda
2021年6月2日(水)Zepp Nagoya
2021年6月30日(水)Zepp Namba
詳細はこちら

RAISE A SUILEN 公式サイト

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