森田ひかる、藤吉夏鈴、山﨑天……櫻坂46、MVから浮かび上がるそれぞれのセンター像

力強くも美しい森田ひかるの“凛とした”センター像

 2作連続で表題曲のセンターを務める森田ひかるは、「Nobody’s fault」で力強い一面を披露していた。そして今作「BAN」でもそれは健在。メッセージ性の強いパワフルな楽曲に応えるように、森田の鋭い眼光や不敵な表情が冴え渡る。特筆すべきは、欅坂46時代に放っていた力強く攻撃的なイメージに加えて、新たに華やかで美しい魅力が加わった点だ。櫻坂46になってからの衣装やダンスは、優雅で可憐。テレビ披露時などで見せる彼女のパフォーマンスから”凛とした”センター像が浮かび上がる。

櫻坂46 『BAN』

 また、以前は都会や教室のイメージが強いグループだったが、櫻坂46になってからのシングル2作のMVは佐渡島と淡路島という大自然が舞台。窮屈な場所を起点にした内省的な作品ではなく、解放的な空間で身体を目一杯動かしてパフォーマンスする爽快感が前面に押し出されている。広々としたロケーションの中で繰り広げられるダイナミックなダンスが新生櫻坂46の持ち味になりそうだ。

 支えられるセンター像、新しいことに挑戦していくセンター像、力強くも美しい凛としたセンター像。作品を発表していくごとにその特色が濃くなっていく三者三様のセンターたち。改名から約半年が経とうとしているが、すでに“開花”が始まっている。

■荻原 梓
J-POPメインの音楽系フリーライター。クイックジャパン・リアルサウンド・ライブドアニュース・オトトイ・ケティックなどで記事を執筆。
Twitter(@az_ogi/https://twitter.com/az_ogi)

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