EXILE、まだ見ぬ世界へ前進する意志 「PARADOX」で示した“新体制の現在地”

 これらを踏まえると、勇ましいロックサウンドが特徴的であった「RED PHOENIX」のアグレッシブな姿勢は崩さず、むしろ強めた上で、方向性の異なる“新EXILE”としての音楽表現をアピールする一曲であると思う。

 一方で、EXILE公式レモンサワー「LEMON SOUR SQUAD」の共同開発でも知られる宝酒造のプロジェクト「レモンサワーで日本を元気に!」のキャンペーンソングである「YELLOW HAPPINESS」はまたもガラッと趣を変え、リズミカルなビートとシンガロングを特徴としたポップソングとなっている。3人の温かみのある歌声とキャッチーな詞を通して、様々な規制のある現代の生活の中でも〈弾けたい気持ち止めないで〉と歌われる、いわばエールのような一曲だ。サウンドとしては「PARADOX」と対照的ではあるが、それぞれの“逆境・苦境を反転(=PARADOX)させる”というメッセージ性に共通点があるのも興味深いところである。なお、同曲はEXILE TAKAHIROが出演している「極上レモンサワー」の新CMにも使用されており、こちらも現在放送中だ。

EXILE「YELLOW HAPPINESS」

 また、4月7日には「PARADOX」のMVが解禁される。上述の通り、非常に力強いメッセージを有したダンスナンバーが14人のパフォーマンスでどのように表現されるのか、大いに期待したいところである。

■日高 愛
1989年生まれの会社員。

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