HALLCA・仮谷せいら・AmamiyaMaakoによる新プロジェクト、はるかりまあこ 『TERMINAL』で表した個性

はるかりまあこが表した個性

少しでも前向きな気持ちになって欲しい

ーーそんな3人が、はるかりまあこではどんなふうに曲作りをしているのか教えてもらえますか?

Amamiya:まずはみんなで「こんな曲がいいよね?」みたいな感じで、ざっくりとイメージやテーマを決めます。それが言葉だけの時もあれば、具体的に「こういうアーティストの、こういう曲」みたいな時もあるんですけど、LINEでやり取りをしながら出てきた意見を参考に私がトラックを作り、それを2人に投げてメロディや歌詞をつけてもらうというのが基本的な流れですね。

ーー「Glitter」は、渋谷を舞台に働く女性を応援するような歌詞ですよね。

Amamiya:はい。渋谷って、今どんどん変わってきているじゃないですか。華やかにはなっているけど、変わらないで欲しい部分もあるよね? みたいな会話をきっかけに歌詞を作っていきました。あと、この曲を作っていた頃は、ちょうどライブの延期がずっと続いていて。やれるかどうか、まったく分からない状況に対して漠然とした不安を私たちもお客さんも持っていたんです。なので、作るなら絶対にポジティブな歌詞にしたいとも思っていました。「私たちはいつだって元気だしキラキラしているんだから、あなたたちを励ますよ!」みたいな(笑)。

仮谷:そう、ちょっと強い部分を出してみました。

ーーとはいえ、ただ闇雲にポジティブなだけじゃなくて、〈それでも時々 人と比べたりして立ち止まりがっかりして ひとりぼっちの穴につまづいて〉という、フレーズがあるからこそ、ポジティブな部分がより際立っていますよね。舞台となっている渋谷は、3人にとって特別な場所ですか?

HALLCA:私にとっては特別な場所ですね。上京する前、渋谷でライブをする時にはメンバー、スタッフと10人乗りのハイエースに乗って、夜中に移動して早朝に到着するということをしていたんですけど、それがすごく楽しかったんですよ。渋谷イコール頑張った場所じゃないですけど、自分が音楽活動を始めた頃の思い出が、渋谷の街と重なっているところはあります。

Amamiya:私も青春時代から「遊びに行くなら渋谷」っていうくらい「渋谷っ子」だったんです(笑)。渋谷って、老若男女を分け隔てなく受け入れてくれる街というイメージで、昔も今も大好きですね。

仮谷:私にとっての渋谷は「目まぐるしい場所」っていうイメージかな。ずっと何かが出来たり無くなったり、夜もずっと明るくてギラギラしてて。落ち着く場所、安心する場所というよりは、渋谷に行くと「負けないぞ!」みたいな闘志が沸々と湧き上がります(笑)。

ーー「熱帯のシトロナード」はクラブジャズっぽい雰囲気が印象的な楽曲ですよね。

HALLCA:この曲は、Maakoちゃんが「ハルちゃんと海」というテーマで曲を作ってくれて。海でテキーラサンライズを私が飲んでいるところをイメージして作ってくれたそうなんですけど(笑)、本当にその通りだなと思いました。ホーンセクションも、ギタリストの近田潔人さんが弾いてくれたカバキーニョのサウンドも最高! って。こういう曲が大好きなので、めっちゃテンション上がりながら歌詞とメロディを付けていきました。

Amamiya:この曲は、今回の5曲の中で一番苦労しました(笑)。それこそハルちゃんのルーツも受け取りたくて。私なりに山下達郎さんとか参考にしてみたんですけど、それをどうやって楽曲に落とし込むか試行錯誤の連続でしたね。

ーー「Brand New Day」は、EDMっぽいアレンジが施されていますね。

Amamiya:この曲はせいらちゃんをイメージして作りました。せいらちゃんの曲はバキバキで踊れるアレンジが多いので、きっとファンの方もそういう曲が聴きたいだろうし、そこは絶対に打ち出したいなと。「熱帯のシトロナード」はあんなに苦労したのに、この曲はすぐ出来ちゃいましたね(笑)。

仮谷:歌詞は私が担当したんですけど、他の楽曲がすごく前向きな歌詞が多かったので、ちょっとそれとは違うトーンにしようと思いました。やるせなさや諦めみたいな、ちょっとネガティブな要素も入れつつ、最終的には前向きになれるように気をつけました。結構頑張って韻を踏んだので、そこにも注目してもらえると嬉しいです(笑)。

ーー「キミにギフト」は、ファンへの想いをのせたピースフルな楽曲だと思いました。

Amamiya:最初はちょっとアーバンなローテンポの曲にしようと思っていたんですけど、作っていくうちに「もっと展開をつけたいな」と思うようになってきて。気がついたらどんどん豪華になって、最後はラブ&ピースな展開になってしまいました(笑)。歌詞は私が担当したのですが、コロナ禍で不安な気持ち、やるせない思いを抱えながら、「それでも小さな幸せを見つけてハッピーに生きてみせるよ」みたいな内容にしたいと思いました。

 あとは、ハルちゃんもせいらちゃんも、それぞれソロで活躍しているのにも関わらず、はるかりまあこに参加してくれて、トラックを全部私に任せてくれてありがとうっていう感謝の気持ちも伝えたくて。もちろんライブに来てくれるお客さんや、楽しみにしてくれているお客さんへの感謝の気持ち……みんな大変なときなのに、それでも来てくれてありがとうという気持ちも込めました。

ーー出来上がってみて、今の心境はいかがですか?

HALLCA:みんなそれぞれめっちゃ感動して泣いてます(笑)。この間新幹線に乗って「TERMINAL」を聴いたら、状況がハマりすぎてやばかった!(笑)

仮谷:みんなの絆もより深まって、毎日LINEしていますね。何より、このご時世にCDが出せるって本当にありがたいことだなって。

HALLCA:ほんとそうだよね。それぞれのマネージャーさんにも感謝です。

Amamiya:スタッフさん含めて、みんな何かのスペシャリストじゃないですか。何かに長けている方たちの力を最大限いただいて、今回の制作をここまで出来たなあって実感しています。この大変な状況の中、少しでも皆さんが前向きな気持ちになって欲しいという気持ちがこの作品には入っているので、少しでも多くの方に聴いてもらえたら嬉しいです。

HALLCA:「TERMINAL」の歌詞にもあるように、いつでもここに来てくれたら誰でもウェルカムみたいな感じで。少しでも興味を持ってくれた方は、いつでも“HKM LINE”に乗車してください!(笑)

■リリース情報
「TERMINAL」
発売:2021年3月17日(3月3日配信スタート)
配信はこちら
価格:2,000(税込)
収録曲:5曲

M-1「TERMINAL」
Lyrics & Music:HallKariMaako Arrangement:AmamiyaMaako

M-2「Glitter」
Lyrics & Music:HallKariMaako Arrangement:AmamiyaMaako

M-3「熱帯のシトロナード」
Lyrics & Music:HALLCA Arrangement:AmamiyaMaako

M-4「Brand New Day」
Lyrics & Music:Seira Kariya Arrangement:AmamiyaMaako

M-5「キミにギフト」
Lyrics & Music & Arrangement:AmamiyaMaako

はるかりまあこ Twitter

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