武部柚那、SWEET REVENGEで世界へ発信 新たなスタートラインに懸ける想い

武部柚那、新スタートに懸ける想い

「これからの大変なことさえも楽しもう」

ーーそれは期待ですね。では各メンバーそれぞれについて、紹介してもらえますか。

武部:みんな、ほぼ同年代ですけど私が一番上ですね。今までは自分が年下だったので不思議な感じ。ASAMIちゃん以外はダンスを始めたのが最近なのですが、見せ方がすごく上手なんですよ。みんな自分のことをよく知っているんです。

 ESMEEは以前『The Voice Kids 2016』でグランプリを獲得していて、めっちゃくちゃ歌が上手いんです。シャイなので自分の意見を前のめりに言うタイプではないですが、自分の考えを持っている。ダンスがまだ苦手ではあるんですが、その分、取り組む姿勢はすごい。内に情熱を秘めている子です。

 LARISSAは低めの声が魅力でラップも得意。私がオランダに滞在していた時に同じ部屋で過ごしていたんですが、いつも笑ってましたね。一緒にサッカーの中継を見ながら、つたない英語の私にも分かるようにかみ砕いて話してくれるんです。LARISSA、AGNESは当時から日本語も勉強していて吸収しようとする姿勢がすごいなと思いました。

 AGNESは年が近いです。大人っぽいけど、感情もしっかり伝えてくれる子。自分に一番似ているのが彼女じゃないかな。歌声がパワフルで自分のスタイルを確立しています。みんな本当に優しいんですよ。分からないことは1から説明してくれるし、毎日コーヒーを淹れてくれる。

ーーASAMIさんとはもともとお知り合いですか。

武部:そうですね。彼女は私がE-girlsのメンバーから抜けていた2015年の時にEXPG STUDIOに入ってきて、一緒にボーカルレッスンを受けていました。認識はずっとしていたのですが、まさか同じグループになるとは思いませんでした。

 当初は歌もダンスも、自分の殻を破れずにいる印象もあったのですが、その後にE-girlsのサポートメンバーとして入った時は、ダンスがすごく成長していて。歌は先ほどのメンバーのお披露目の時に久しぶりに聴いて一番衝撃でしたね。英語が話せるのは知っていたのですが「こんなに力強く歌えるようになったのか」と。

ーーその優秀なメンバーのなかで、ご自身についてはどのように考えていますか?

武部:それが最近の悩みです。E-girlsの時はボーカル3人のなかでバランスを取っていくことで、自分の立ち位置が見えていたのですが、いざグループを離れてみると「自分って本当は何が得意で何が強いんだろう?」と考えてしまいました。自分が一番自信を持てる部分を探しているところなんです。歌に関しては自分よりもはるかに長けているメンバーばかりだし、語学も全然追いついてない。まずは洋楽ならではのグルーブやノリを感じられるようにしていきたいです。

 少し客観的に考えてみると、私にとっての原点は「歌って踊れるアーティストになりたい」ということなんですね。これから活動を続けていくためには、もっと自分がレベルアップしたり、追い込まれて「変わらなきゃ」と思わせられる場所に自分を置かないといけません。それで挑戦しようと決めたのがSWEET REVENGEなんです。これからが大変だと思いますが、それさえも楽しもうと今は考えています。

「自分たちが作ってきたものを認めてもらいたい」

ーー日々鍛錬ということですね。今もレッスンを受けられているそうですが、ダンスや歌の練習、学習に終わりはあると思います?

武部:ないですね。今の自分の年齢になると余計に終わりがないような気がします。10代の時は体も動くし、何でもアグレッシブに吸収しようとするので終わりを気にしている余裕もありませんでした。でも、改めてレッスンを受けながら考えてみると、やっぱり終わりはないなと。

 ダンスの先生も上手い人はたくさんいるし、その人たちももっと上を目指し続けているじゃないですか。「自分で終わりは決めなきゃいけないよ」「時は金なり」と昔はよく言われましたね。2個下のASAMIちゃんとレッスンを受けながら、2年前の自分は何でも吸収するハングリーさがあったなと考えたり。もちろん得意不得意はありますし、まだまだ足りないことは多いですが、今は自分の得意な部分を伸ばして積み上げたいと思っています。

ーーでは、改めてご自身の長所はどこだと思いますか?

武部:身長があって大きく動けることかもしれません。歌う時も身振り手振りが小さいと伝わらないですから、それをダンスではない時も活かしていければと。SWEET REVENGEはみんなが歌えるグループですから、より表現を求められると思うんです。そこは自分の武器にしていきたいですね。

ーー世界発信に際して、思い描くビジョンなどはありますか。

武部:メンバーが並ぶだけでもインパクトがありますので、音楽はもちろんファッションなどのカルチャーも同時に発信していきたいです。もちろん最前線にいるEXILE TRIBEの先輩たちに追いつけるように、日本でも活動できたらという気持ちもありますが、まずは世界に発信するのを第一に考えたいです。

ーーアジアから世界に出て行った成功例としてK-POPのグループが連想されますが、そこを意識したりは?

武部:同じアジアなので近い存在に感じます。特にBLACKPINKは『a-nation 2019』で一緒になったりもしていますし、夢が広がりますね。闘争心も掻き立てられますが、ライバル視というよりは勉強になる、という感じかもしれません。私はもともとK-POPが大好きでいろいろなグループが世界に挑戦していく歴史を見てきました。今はそれを踏まえて「世界から注目を集めているのはなぜなんだろう」という目線で考えることが多いです(笑)。最近のK-POPではHeizeが好きですね。先ほどのケラーニに通じる要素があるし、ヒップホップ感もK-POP感も混じり合っているのが良いなと。

ーーでは改めて目標にしているアーティストはいますか?

武部:始めたての頃は安室奈美恵さんや倖田來未さんをイメージしていたのですが、最近は自分がそういう目標になりたいと思うんです。海外に発信するにはオリジナルであることが大切なので、自分をもっと作っていきたいですね。大きく言えば、グラミー賞を獲る、コーチェラに出る、といった目標設定をしていくべきなのかなと考えています。自分たちが作ってきたものを認めてもらいたいんです。日本で活動してきたグループではなく、また1から始めたグループとして世界で活躍するというのは聞いたことがないし、そのひとりに私がなりたい。うん、ますます楽しみになってきました。

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