IZ*ONE、グループ誕生から現在までの歩み 最終回:華麗なる復活……果たしてメンバーの未来は?

 もうひとつは12月7日に発表された『One-reeler / Act IV』。こちらは韓国で4枚目となるミニアルバムだ。12人のメンバーの青春と成長の歩みをテーマにしているが、サウンドは『Oneiric Diary』の発展形であり、よりゴージャスできらびやかなサウンドが印象に残る。本作と『Twelve』は音楽の方向性は異なるものの、どちらも活動休止前の悲壮感が感じられないという点で共通しているのは何か意味があるのだろうか?  2021年に入ってもIZ*ONEは “平常運転”だ。1月はグローバルK-POPエンターテインメントプラットフォーム・UNIVERSEの関連曲「D-D-DANCE」をヒットさせ、2月には『PRODUCE 48』のボーカルトレーナーを務めたソユと共演したキャンペーンソング「ZERO:ATTITUDE」を発表して国内外の注目を集めた。

Z*ONE (아이즈원) 4th Mini Album ‘One-reeler’ / Act IV Highlight Medley

 そんななか、オンラインコンサート『ONE, THE STORY』を3月13日・14日に開催することがアナウンスされる。報道によると「12人がひとつになった“話”から、これまでの活動を通して輝いたいくつもの瞬間を振り返る内容」(『Kstyle』2021年2月10日付の記事より)になるという。デビュー曲「La Vie en Rose」のミュージックビデオの冒頭を思わせる告知ポスターが思わせぶりだ。どうやら単なる総決算的な公演ではなさそうである。

IZ*ONE (아이즈원) - 라비앙로즈 (La Vie en Rose) MV

 願わくば2021年4月で終わるとされてきた彼女たちの物語に「続き」があってくれたら――。そう思っている人は世界中にたくさんいるだろう。ファンソング「空の上」の歌詞には「あなたと私ふたり 永遠ね、私たち」というフレーズが登場する。デビューから現在まで数々の感動を届けてくれたIZ*ONEは、いつまでも夢を与えてくれる永遠の存在であってほしいものだ。 

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■まつもとたくお
音楽ライター。ニックネームはK-POP番長。2000年に執筆活動を開始。『ミュージック・マガジン』など専門誌を中心に寄稿。『ジャズ批評』『韓流ぴあ』で連載中。ムック『GIRLS K-POP』(シンコー・ミュージック)を監修。K-POP関連の著書・共著も多数あり。

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