ひらめ×さくらしめじ対談 SNS世代の共感呼ぶ、2つのラブソングが生まれるまで

ひらめ×さくらしめじ特別対談

さくらしめじも共感した「恋のスタートボタン」

ひらめ、さくらしめじ(写真=はぎひさこ)

――さくらしめじ feat.ひらめとして生まれた「ストーリーズ」ですが、今回はそれと対になる楽曲「恋のスタートボタン」も同時に配信されました。こちらは、ひらめ feat.さくらしめじ名義になっていますね。

ヒョウガ:最初は「ストーリーズ」だけの制作ではあったんですけど……。

ひらめ:途中で、「ストーリーズ」のアンサーソングとなる曲を作ってみたらどうかっていう話になったんですよね。そこで作ったのが「恋のスタートボタン」なんです。こっちは男の子目線で、「ストーリーズ」の女の子が思いを寄せている相手が主人公になっています。

ガク:僕らが初めて女の子目線の曲を歌ったように、男の子目線の曲をひらめさんが歌ったらおもしろいんじゃないかなって思ったんですよ。しかも2曲の物語がちゃんとリンクしているっていう。

ひらめ:私は女の子目線の曲しか作ったことがなかったので、「恋のスタートボタン」を作るのはすごく難しかったんですけどね(笑)。でも、対になることを意識して歌詞を書いたので、そこは楽しんでもらえるんじゃないかなと。

 

ガク:歌詞を並べて見るとすごくおもしろいんですよ。「あ、ここリンクしてるな」っていう発見がいっぱいあって。僕らとしては「恋のスタートボタン」の主人公にすごく親しみが持てたところもありましたね。いつも男の子目線の曲を歌っている分。

ひらめ:でも男の子目線ではありますけど、どこかにかわいらしさも入れたかったんですよ。だから恋のスタートボタンを押すところで〈ポチッ〉っていうワードを使ったのはこだわりです(笑)。逆に、男の子らしい部分としては〈君の心奪うしかないじゃん!〉っていうフレーズですかね。ちょっと強引さを入れてみました。

ヒョウガ:そういうひとつひとつのところに僕なんかは共感しっぱなしで!

ガク:女の子から見た男の子のイメージを感じられたのもおもしろかったですね。〈奪うしかないじゃん!〉のところなんかは、あー確かに男子はそういうこと言うイメージありそうだよなって思いつつ、でも最後の〈じゃん〉には女性のひらめさんらしさを感じたりもして。そのハイブリッドな感じがまたこの曲の味になってるなって思いましたね。

――ひらめさん、ボーカルのレコーディングはいかがでしたか?

ひらめ:男の子目線の曲ということで、いつも通り歌っていいものなのかどうかが最初はわからなかったんですよ。でも実際レコーディングをしてみると、やっぱりひらめらしさを出したほうがいいなと思って。いつも通りに歌ったのが結果としてよかったなって思います。

ガク:あー、そこは僕らと同じ感覚だったんですね(笑)。

ヒョウガ:で、この曲では僕らがハモりをさせていただいています。まさにアンサーという感じで。女性の歌にハモるのって実は初めてなんですよ。

ガク:確かにそうだね。僕らのほうが声が太いので、メインのひらめさんの歌をジャマしないように、慎重に録っていきました。声の質感をしっかり意識しつつ。

ひらめ:この曲はメロディがちょっと難しいので、ハモりに苦戦されたところもあったとは思うんですけど、ヒョウガさんが私より高いところでハモってくれたことにすごく驚きました。私もけっこう声が高いって言われるのに、それ以上出るんだっていう。

髙田彪我(写真=はぎひさこ)

ヒョウガ:「あ、上なのか」と思って僕もちょっと驚いたんですけど(笑)、でもなんとかメロディを調整することでしっかりひらめさんの歌声に合わせることができたかなって。

ひらめ:最終的にすごくいいバランスに仕上がりましたよね。いい曲になりました(笑)。

ヒョウガ:ほんとにそう思います。「ストーリーズ」と「恋のスタートボタン」はそれぞれMVも作っていただけて。そこでも物語がちゃんとリンクしているので、ぜひ2本合わせて楽しんでもらえたらうれしいですね。

ヒョウガ:僕らもちょっと出演してますので!

ひらめ:今回の2曲を作ったときに、片思いだと思っている2人の男女が本当は両想いだったっていうイメージがあったんですよ。それを監督さんにはお伝えしていなかったのに、MVはちゃんとそういう内容になっていたんですよね。そういった部分でも本当に想像していた通りの仕上がりにしていただけましたね。私もちょっとだけ出ていますよ(笑)。

さくらしめじ「ストーリーズ (feat.ひらめ)」Music Video
ひらめ「恋のスタートボタン feat.さくらしめじ」Music Video

――今回のコラボを通して、お互いの音楽観みたいな部分でシンパシーを感じたりはしましたか?

ひらめ:お互いギターの弾き語りをしているところが一番大きな共通点ですよね。

ヒョウガ:そうですね。弾き語りで歌や思いを届けるっていうのが僕たちの原点ですから。

ガク:弾き語りってすごく感情に直結した表現方法だと思うんですよ。それをひらめさんはSNSという場所を通して発表しているわけで。そこにエモさや美しさみたいなものをすごく感じるんです。僕らも今後はそこも大切にしていかないとなとは思っていますね。

ひらめ:今の時代はCDに限らず、いろんな形で音楽を届けられるじゃないですか。中でもインスタやTikTokといったSNSは、聴いてくださる方々にとってもすごく身近な存在なので、そこで活動するのはすごく意味のあることなんじゃないかなって思います。私の姿を見て「ギターに挑戦してみようかな」って思ってくれたりとか、活動を通して何かしらの夢を与えられたらいいなってすごく思いますね。

ヒョウガ:自分の好きな曲を自分で弾けるっていうのが弾き語りの大きな魅力でもありますからね。自分なりにアレンジをして個性を出すこともできますし。その楽しさを僕らも伝えていけたらうれしいですね。

ひらめ(写真=はぎひさこ)

――今回の2曲を3人の弾き語りで聴けたら、また楽曲の世界がより広がりそうですよね。

ひらめ:わ、やりたいですね。楽しそう。

ヒョウガ:3人バージョンも絶対いいですよね。

ガク:せっかく繋がったご縁なので、この2曲に限らずね、また一緒に何かできたらなっていう思いもありますし。

ヒョウガ:うん。ライブとかはぜひ一緒にやりたいですよね。

ひらめ:実は私、まだ配信ライブしかやったことがないんですよ。コロナ禍になってから活動をするようになったので。なのでお客さんの前で歌うとなるとすごく緊張しそうですね(笑)。でもぜひやってみたいです。さくらしめじのお二人がいれば心強いので。

――ちなみにさくらしめじはこの後にまたリリースが控えているんですよね。

ガク:はい。3月10日に、今回の「ストーリーズ」も収録されるミニアルバム『ボタン』がリリースされます。さらに4月4日には中野サンプラザでライブもあります。ここからもどんどん活動していくので、よろしくお願いします!

■ひらめ情報
「恋のスタートボタン」
2月14日(日)配信
配信はこちら

「ポケットからきゅんです! - アレンジver.」

「ポケットからきゅんです! - アレンジver.」
2月19日(金)配信
配信はこちら

「color」
3月7日(日)配信

■さくらしめじ情報
2ndミニアルバム『ボタン』
2021年3月10日(水)発売
価格:2,420円(税込)

1.きみでした (Acoustic Version)
2.またたび (Acoustic Version)
3.かぜいろのめろでぃー (ボタン Version)
4.別れた後に僕が思うこと
5.ストーリーズ (feat.ひらめ)
6.会いに行こう

さくらしめじワンマンライブ『春しめじのお花し in 中野サンプラザ』
2021年4月4日(日)中野サンプラザホール(東京)

~おふたり編~開場13:30/開演14:30
~おなかま編~開場17:15/開演18:15

ひらめ TikTok
さくらしめじ TikTok

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