Little Glee Monster、家入レオ、Da-iCE……ボーカルからサウンドまで豊かな表現力を楽しみたい 新譜からピックアップ

ハンブレッダーズ『COLORS』
ハンブレッダーズ『COLORS』

 昨年2月に1stフルアルバム『ユースレスマシン』でメジャーデビュー。逆境にあるバンドシーンを激励する配信シングル「ライブハウスで会おうぜ」も話題を集めたハンブレッダーズから1stシングル『COLORS』が到着。表題曲(TVアニメ『真・中華一番!』エンディング主題歌)は、キャッチーにして鋭利なギターフレーズ、切なさを抱えたまま疾走するリズム隊、生々しい感情と心地よい解放感を共存させたメロディなど、このバンドの特性がしっかりと刻まれたアッパーチューン。日々の生活のなかに存在する彩り、前を向いて進むことの決意を真っ直ぐに表した歌詞も、八方ふさがりの社会を生きるリスナーを鼓舞してくれるはずだ。カップリングには音楽への偏愛ぶりを描いた「フェイバリットソング」、叙情的な失恋ソング「パーカー」を収録。

ハンブレッダーズ「COLORS」Music Video
森内寛樹『Sing;est』
森内寛樹『Sing;est』

 MY FIRST STORYのボーカリスト・Hiroが本名の“森内寛樹”としてソロデビュー。最初の作品『Sing;est』は、女性アーティスト楽曲に焦点を絞ったカバーアルバムだ。「アイノカタチ」(MISIA)、「夜に駆ける」(YOASOBI)、「Automatic」(宇多田ヒカル)、「ギブス」(椎名林檎)など高い表現力と幅広い音域を必要する曲を森内は、原曲のキーのまま(!)独特のハスキーボイスを駆使し、見事に歌い上げている。楽曲の魅力を伝えつつ、自らの個性をアピールするバランス感覚も絶妙。バラエティ番組で(父親の森進一の前で)歌った「襟裳岬」を聴いて、「めちゃくちゃ上手いな!」と驚いた人も多いと思うが、このアルバムによって彼は、シンガーとしての資質の高さを改めて証明することになりそうだ。

森内寛樹 - 「アイノカタチ」【from デビューアルバム『Sing;est』 2021.1.20 Release】

■森朋之
音楽ライター。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。主な寄稿先に『Real Sound』『音楽ナタリー』『オリコン』『Mikiki』など。

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