LiSA、「炎」「紅蓮華」で打ち立てる数々の記録 『レコ大』や『紅白』でもインパクト残した飛躍の2020年

LiSA「炎」「紅蓮華」で打ち立てる記録

 そして12月31日には『第71回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)に出演。“アニメ「鬼滅の刃」紅白SPメドレー”として、「紅蓮華」と「炎」を2曲続けて披露した。竹林のようなステージセットは『鬼滅の刃』の世界観を彷彿とさせる。

【NHK紅白】LiSA『アニメ「鬼滅の刃」紅白SPメドレー』

 1年ぶりに『紅白』に帰ってきたLiSA。司会の内村光良が「今年は日本中がこの歌を待ってますからね」「本当に紅白凱旋です」と言っていたように、もしかしたら、前年の段階では“アニソンシーンを牽引するアーティスト”というイメージが強かったかもしれないが、今やアニソンファンに限らず、様々な人が彼女の登場を待ち望んでいる。「紅蓮華」の力強い歌い出し、(歌詞に合わせて)震える左手に至るまで覇気を纏った表現に、前年からの進化を感じた人も多かったのでは。「炎」は、この日のために特別に編集された『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の映像をバックに歌唱。映画のキーパーソン・煉󠄁獄杏寿郎の「胸を張って生きろ」「心を燃やせ」という台詞を受けてLiSAが歌い始める場面は特に印象的だった。「紅蓮華」は激しいアッパーチューン、「炎」はしっとりとしたバラードと曲調は大きく異なるが、両者の色をしっかり理解したうえで歌い分けるLiSAの歌により、彼女の表現力の幅広さが伝わったことだろう。演奏終了後、SNSでは「感動をありがとう」「鳥肌が止まらない」といった声が溢れた。なお、曲間では衣装の早着替えも。オンラインライブ『ONLiNE LEO-NiNE』で培われたチームの連携が光る。

 飛躍の2020年を経て、2021年のLiSAがどんな活動をしていくのかが楽しみだ。1月13日には早速ニューシングル『dawn』がリリースされるため、まずはこちらを心待ちにしていたい。さらに4月20日にはソロデビュー10周年を迎える。アニバーサリーを彩る新たな発表にも期待したいところだ。

■蜂須賀ちなみ
1992年生まれ。横浜市出身。学生時代に「音楽と人」へ寄稿したことをきっかけに、フリーランスのライターとして活動を開始。「リアルサウンド」「ROCKIN’ON JAPAN」「Skream!」「SPICE」などで執筆中。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる