矢野顕子のコンサートの醍醐味に浸った夜 『さとがえるコンサート 2020』を体験できた“ことの意味”を噛みしめて

矢野顕子『さとがえるコンサート 2020』振り返る

 大きな拍手に迎えられてのアンコール。NHKホールが改装に入ることもあって、ステージには三浦憲治カメラマンが登場して客席をバックにメンバーとの記念撮影。さらにスタッフへの感謝を込めたメッセージ。そして演奏されたのは「ごはんができたよ」。「バナナ」「シチュー」「ラーメン」「中華料理」……と、オープニングから続く、美味しいけどココロが泣ける「食べ物」シリーズ(!?)。会場の手拍子も美味しい隠し味。

 そして1984年のアルバムに収められた「GREENFIELDS」がラスト曲。この染みいるようなラストナンバーのセレクトに、終了後のSNSには、特に長年の矢野顕子ファンから大絶賛の声が寄せられた。

 ポップなナンバーと矢野ヂカラに満ちたナンバー。オリジナルとカバー。リモートでのレコーディングやライブ配信というコロナ禍が生んだ「新しい様式」にもしっかりと「矢野印」を刻印していく。さとがえってくれた「ことの意味」、しみじみとその余韻に浸る冬の夜だった。

■ライブ情報
『矢野顕子リサイタル in 鎌倉 2020』(配信)
Streaming+視聴チケット販売中
アーカイブ視聴可能期間…12月21日(月)19:00~12 月 27日(日)23:59 まで
配信チケット販売期間…12月27日(土)21:00まで
詳細はこちら

『矢野顕子 "Solo Live" in Blue Note Tokyo』
【配信日】2021年1月5日(火)20:00~
※アーカイブ配信期間…1月8日(金)23:59まで
※12月15日(火)公演の収録配信
詳細はこちら

オフィシャルサイト

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