Kis-My-Ft2のパフォーマンスになぜ心奪われる? ドーム配信ライブを経て見えた、7人で築き上げたキスマイ像

キスマイのパフォーマンスになぜ心奪われる?

多彩なフォーメーションワークと衣装に込められた個性

 ライブでのダンスパフォーマンスは、テレビで披露するキャッチーなシングル曲のそれとはひと味違う。「キスマイ、こんなに踊るのか」と、驚く人も多いだろう。

 見どころのひとつに、7人いるからこその多彩なフォーメーションワークが挙げられる。互いにノールックで、めまぐるしく立ち位置が入れ替わってゆく。そのなかでセンターに立つことの多い玉森裕太は、楽曲によってガラリと表情を変える。今この空間を楽しんでいることがありありと伝わる優しい笑顔と、クールな表情とのギャップに惹き込まれるはずだ。

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 キスマイにはもう、前列・後列など存在しない。誰がどこに立とうともしっくりくる、それだけの時間と経験を重ねてきた。近年、玉森が担当している衣装も、それを成立させる要素のひとつだ。

 メンバーカラーにとらわれないカラフルな色使い。個性に合わせて異なるディティール、それでいてバランスよくまとまる不思議。まるでキスマイそのものだ。彼らはいつからか、“衣装”を格差ではなく強みに変えたのだった。

想い想われていることを実感した配信ライブ

 配信ライブの多くの時間、彼らの瞳は客席を見つめていた。その姿勢が「ライブ感」を際立たせ、実際に会場にいるかのような臨場感を生む。「繋がってますよ」「届いてますから」。随所で、そう言葉にしていた北山宏光。呼びかけているようで、言い聞かせているようにも感じた。

 「不安だよ」「やっぱり、みんなの顔見て歌ったり踊ったりしたいよ」と口にしたのは横尾渉。人間味溢れる彼らしい、嘘のない言葉だ。きっとどちらも本当で、どちらも愛なのだと思う。

 今回、お腹の赤ちゃんとともに視聴しているファンや、シンガポールにいるファンからも応援の声が届いていた。配信ライブは、キスマイがどれほど愛されているのか、彼ら自身、実感する時間となっただろう。

 想い想われ、それでも会えなかった2020年。来年はきっと、同じ場所で笑っていると信じたい。まずは、今夜放送の『FNS歌謡祭』第2夜で待ち合わせだ。

【FNS歌謡祭】第2夜に出演する Kis-My-Ft2 のみなさんからのメッセージ☆

 ちなみに、LIVE DVD & Blu-rayには、最新アルバム『To-y2』に収録されたユニット曲のパフォーマンスも収録される。そのほか、リハーサルから本番当日まで密着したドキュメント映像、マルチアングル、名場面集やメンバー副音声など、形態によってさまざまな特典が用意され、一度配信を観た人でも楽しめる内容になっているという。ぜひチェックしてみてほしい。

■新 亜希子
アラサー&未経験でライターに転身した元医療従事者。音楽・映画メディアを中心に、インタビュー記事・コラムを執筆。
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