JO1 河野純喜、「THE FIRST TAKE」から感じた“歌”に対する情熱 「無限大(INFINITY)」の新たな輪郭見せる

 だが、約1年前まで一般人だった河野が緊張するのは、当たり前だ。去年の今頃、河野は101人を勝ち抜いてデビューを掴むための最終オーディションの真っ只中だった。その頃の彼は、歌もダンスも未経験でオーディション(『PRODUCE 101 JAPAN』)にチャレンジしており、もちろん本格的なアーティスト活動をしたこともなかった。しかし、経験がなくとも彼の歌が魅力的なことに変わりはない。だからこそ、今こうしてJO1のメインボーカルとして活躍しているのだ。デビューが決まった後、時には自身が想像するよりも早いスピードで様々なことが動いていったこともあるだろう。戸惑いもあったはずだ。それでも『PRODUCE 101 JAPAN』のクラス分け評価の際に言っていた「歌が好きな気持ちは負けない」という言葉の通り、歌に対する情熱でここまで成長してきたのではないだろうか。それが、今回の動画にも表れていたように思う。途中、ギュッと手を握る様子などから、緊張と同時に「やってやる」という気概と必死に向き合う気持ちが感じられ、それが非常に河野らしかった。

 「THE FIRST TAKE」の概要ページには、

ただ想いを込めて歌うだけじゃない。
マイクの前に立ったとき、何を感じているのか。
その曲に辿りつくまでに、いくつの壁があったのか。
これまでどんな姿勢で、音楽と向き合ってきたのか。
そんなアーティストたちの生き様が、音楽になっていく。
一人ひとりが前に踏み出そうとする時代。
音楽にできることを考えていきたい。

音楽に対する姿勢も、音楽だ。

THE FIRST TAKE

 という文が書かれている。河野はまさにこの言葉にピッタリのアーティストなのではないだろうか。歌声とともに、彼が歩んできた歴史や歌に対する思いまでじっくり噛み締めて見てほしい。

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