『FNS歌謡祭』第1夜、コラボパフォーマンスの見どころは? 山崎育三郎×宮野真守からLiSA×清塚信也、水樹奈々×倖田來未まで

LiSA×清塚信也

 今年を振り返る上で欠かせないのはやはり、『鬼滅の刃』の大ヒット。コロナ禍で何かと俯きがちだった今年の中でも数少ないポジティブなニュースだった。そして『劇場版「鬼滅の刃」 無限列車編』ヒットと共に、主題歌であるLiSAの「炎」も今年を代表する1曲となった。一方の清塚信也は『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)などの音楽番組でもトーク力を発揮し、そのユニークなキャラクターと音楽への造詣の深さが毎回話題となっている。もちろんピアニストとしての才能も抜群だ。「炎」という曲が持つヒリヒリした緊張感と、かけがえのない人との別れの乗り越える強い覚悟を描いた世界観が、清塚のプレイで一層引き出されるはずだ。

水樹奈々×倖田來未

 水樹奈々は倖田來未と異色のコラボレーション。アニソンの女王と呼ばれる水樹奈々とセクシーな楽曲や衣装が持ち味の倖田來未のコラボ、というのはかなり意外な組み合わせだが、実はこの2人、デビューが共に20年前の12月6日。奇しくも同じ日にデビューした2人なのだ。20年間それぞれのシーンを牽引してきた2人の邂逅は、ジャンルを超えたコラボを展開する『FNS歌謡祭』ならでは。共にデビュー20周年を迎えた2人の貫禄のあるステージに期待したい。

中島美嘉×藤巻亮太

  中島美嘉と藤巻亮太は11月に配信リリースした「真冬のハーモニー」を披露。中島は「雪の華」、そして藤巻はレミオロメンとして「粉雪」と、リリースから10年以上が経った今もなお歌い継がれる冬の名曲を持つ2人。そんな2人がタッグを組んで生み出した新たな冬の名曲が「真冬のハーモニー」だ。この曲が描くのは「雪の華」のような哀切漂う世界でも、「粉雪」のようなすれ違う恋人たちの孤独の物語でもない。寒さの中で「あなた」との未来を見いだす、心温まる瞬間だ。2人が生み出すあたたかいハーモニーは、見ている視聴者の心も解かすことだろう。

 本稿で紹介したコラボレーション以外にも、『FNS歌謡祭』では様々なアーティストによる珠玉のパフォーマンスや、同番組でしか見ることのできない一夜限りのコラボレーションが放送される予定だ。2020年はコロナ禍で誰もが辛い日々を過ごす1年だったが、そんな年の締めくくりは『FNS歌謡祭』で音楽に触れ、笑顔で過ごしてみてはいかがだろうか。

■ふじもと
1994年生まれ、愛知県在住のカルチャーライター。ブログ「Hello,CULTURE」でポップスとロックを中心としたコラム、ライブレポ、ディスクレビュー等を執筆。
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