NiziU RIKU、AYAKA、MAYUKA……努力を重ねデビューに繋げた“真ん中”メンバー それぞれの歩みから見える共通点

 そしたAYAKAと同じく2003年生まれ、今月13日の誕生日で17歳になるMAYUKA。彼女は大阪での地域予選に参加したが、オーディションの模様は当初未公開だった。『NiziU 9 Nizi Stories』の第6話(MAYUKA編)で初めて公開された映像では、まだ幼さが残るMAYUKAの姿が残されている。以前からダンスを習っていたというが、予選でJ.Y. Parkから受けたのは新人のような“情熱”が感じられないという評価。テクニックよりも、ダンスや歌で感情を伝えられていないという理由から当初は合格保留となっていた。そんな彼女が一躍注目されたのが、韓国行きのメンバーを決める東京合宿最後の試練“SHOWCASE”でのパフォーマンス。それまで1つもキューブをもらっていなかったにもかかわらず、自信溢れるダンスやラップを披露したことでJ.Y. Parkの目にとまり、一気に3つのキューブを獲得して韓国行きのメンバーに選ばれた。何よりも視聴者の心に残っているのは、韓国合宿のチームバトル「Heartbeat」(2PM)でMAYUKAが披露した力強いラップではないだろうか。彼女が担当したラップパートはかなり難易度が高い。しかしながら、MAYUKAは覚醒したかのように情熱的に、かつ正確に見せ場のラップをこなし、楽曲の持つ世界観を表現した。誰もが驚くとともに、最後までアイドルになりたいという夢に食らいつくその姿勢に感動したはずだ。何よりも、トレーナー・スタッフからの人柄評価が最高点だったことから彼女のひたむきな姿勢が伝わってくる。

 こうしてRIKU、AYAKA、MAYUKAのデビューまでの道のりを辿ると、3人の共通点が見えてくる。彼女たちはどちらかといえば、NiziUの中でも特に苦戦を強いられたメンバーだったのではないだろうか。年長組の3人は全員がダンスや歌のレッスン経験者、年下組のMIIHI、RIMAはJYP練習生で、NINAも予選からボーカル面についてJ.Y. Parkの評価は高かった。そんなメンバーに囲まれながらRIKU、AYAKA、MAYUKAはスター性を評価され、その期待に答えるように努力を重ねてきたのだ。そして、3人はそれぞれ韓国合宿で努力の成果を発揮し認められ、デビューメンバーに見事選ばれた。J.Y. Parkがオーディション開始当初から語っていた「大切なことはナチュラルさ」という言葉が思い返される。自分らしさを大切にしながら、技術面では素直に他人のアドバイスを受け入れ、吸収する――そんなRIKU、AYAKA、MAYUKAは何色にも染まれる“NiziU”の名に相応しいメンバーなのだ。

■苫とり子
フリーライター/1995年、岡山県出身。中学・高校と芸能事務所で演劇・歌のレッスンを受けていた。現在はエンタメ全般のコラムやイベントのレポートやインタビュー記事を執筆している。Twitter:@bonoborico

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