あいみょん、SEVENTEEN……“歌”が持つ奥深さを味わえる作品 新譜5作からピックアップ

SEVENTEEN『24H』(通常盤)

 韓国7thミニアルバム『Heng:garæ』がオリコン週間アルバムランキングで2週連続1位を記録するなど、爆発的な人気をキープしているSEVENTEENから日本での2作目のミニアルバム『24H』が到着。表題曲「24H」は“SEVENTEENはいつもCARAT(ファン)のみなさんと一緒にいます”というコンセプトを体現するナンバー。3連のリズムで紡がれるリリックと4つ打ちのトラックが絡み合うポリリズム的なアレンジ、ディープなベースラインとともに少しずつ高揚していくサビなど、音楽的なクオリティの高さに驚かされる。メンバーの声質と音域を絶妙なバランスで組み合わせ、〈想うよ 君だけ(想う)きまって(想う)〉というシンプルなフレーズで絶頂を迎える構成も見事。ファンダムを大切にする姿勢、2020年のポップスとしての新しさを共存させた名曲だ。

[MV]SEVENTEEN - 24H
Gorilla Attack『GORILLA CITY』

 ヒガシローランドとニシローランドからなる2MC、Gorilla Attack。ササノマリィがトラックを手がけ、〈Gorillaみたいに生きられたら、こんな幸せなことはないな〉というラインが響く配信シングル「Gorilla Anthem」を含む1stEP『GORILLA CITY』には、現行のヒップホップと同期しつつ、日本的なエキゾチシズムを含ませたトラック、東京の街並みと近未来的な世界観が重なり合うリリックなど、このユニットの際立った創造性がしっかりとコンパイルされている。ヒガシ、ニシのリリカルにしてエッジーな歌はすでに完成の域。一貫したストーリーに貫かれた構成を含め、大きな可能性を持ったユニットの登場だ。

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■森朋之
音楽ライター。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。主な寄稿先に『Real Sound』『音楽ナタリー』『オリコン』『Mikiki』など。

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