NiziU、日向坂46……“ポジティブさ”が愛されるワケ 2020年代グループトレンドの変化を読む

 また、日向坂46は、昨年の3月に単独でのシングルデビューを果たすまでは、「けやき坂46」の名で活動。欅坂46のアンダーグループとして、約3年に渡り下積みを積んでいた。デビューの見通しも立たず、自分たちのカラーを模索して葛藤する日々。8月7日に公開されたドキュメンタリー映画『3年目のデビュー』では、その3年間と、日向坂46としての道を歩み始めた1年間に密着している。華々しくデビューしたように見える彼女たちだが、「私たち、いる意味ある?」と葛藤した日々もあった。そんな計り知れない苦悩を乗り越えて、今のハッピーオーラに至っていることが分かる。

小坂菜緒ら日向坂46メンバーが涙… ドキュメンタリー映画「3年目のデビュー」新予告解禁 加藤史帆「私たち、いる意味ある?」

 NiziU、日向坂46のように、葛藤の上に成り立つポジティブさは、今の日本の現状にも勇気を与えてくれる。だからこそ、彼女たちの楽曲が支持されているのだろう。新型コロナウイルス禍で、先の見通しが立たないなかでも、何とか踏ん張ったら明るい未来が見えてくるのではないかーー、そう思わせてくれる幸福感に包まれる楽曲たち。そして、それを歌うグループたちの、苦悩の上に掴んだポジティブさが、現状を優しく照らしていくのかもしれない。

■かなぴす
メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動を行っていた。エンタメとファッションが大好き。Twitter

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「音楽シーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる