GLAY、MY FIRST STORY……強いメッセージ性、確固たる意思を感じさせるバンド作品 新譜よりピックアップ

PEDRO『来ないでワールドエンド』

 最初に聴こえてくるのはグランジロック直系のベースライン。さらに鋭く尖ったギター、疾走感と厚みを共存させたドラムが加わり、シャープにしてキッチュなボーカルとともにポップな広がりを感じさせるサビへと突き進む。BiSHのアユニ・Dによるソロプロジェクト、PEDROの1stシングル曲「来ないでワールドエンド」は、彼女自身のルーツミュージックに根差したダークかつエッジーなロックナンバー。自身が演奏するベース、田渕ひさ子のギターの絡みもさらに刺激的に発展している。また、新しい恋のはじまりのようでもあり、ディストピア感たっぷりの現在を映し出しているようでもある歌詞も魅力的だ。カップリングには〈shit/嫌だ/壊す/痛いよ〉という声から始まる歪みまくりのハードコアナンバー「pistol in my hand」を収録。

PEDRO / 来ないでワールドエンド [OFFICIAL ? VIDEO]
Argonavis『Starry Line』(通常盤)

 アニメ、ゲーム、コミック、リアルライブなどをメディアミックスした『BanG Dream!(バンドリ!)』発のボーイズバンドプロジェクト「ARGONAVIS from BanG Dream!」からArgonavisの1stアルバム『Starry Line』が到着。バンドリ!のキーパーソンである小説家の中村航がすべての作詞を手がけ、バンドに青春をかける男子たちのストーリーを叙情豊かに描き出している。作曲・編曲には、田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN)、SHiNNOSUKE(ROOKiEZ is PUNK’D/S.T.U.W)、Shinji(シド)、渡辺拓也などが参加。J-POP的なメロディラインと普遍的なバンドサウンドを自然に結びつけると同時に、メンバーの歌声の魅力をわかりやすく際立たせている。TVアニメ『アルゴナビス from BanG Dream!』オープニング主題歌「星がはじまる」、エンディングテーマ「雨上がりの坂道」も収録。

【試聴動画】Argonavis「Starry Line」(8/12発売)

■森朋之
音楽ライター。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。主な寄稿先に『Real Sound』『音楽ナタリー』『オリコン』『Mikiki』など。

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